もうオヤジとは言わせない!コレさえ読めばハムスターの達人に!

繁殖(毛変わり種 危ない繁殖)

繁殖の記事を読む前に

当たり前ですが、「生まれなければ不幸にはならない」です。
基本的な繁殖の記事もありますが、危険性を理解するため、順番に読みましょう。
奇形に関しての記事があるので、気分を害する人もいるかもしれませんが、そうさせないための記事なので、ご理解を。

繁殖ついて、先輩たちの失敗を考えるためにも、[ ハムスターML > 繁殖 ] を一通り読んでください。間違っても、飼育書の情報やカラーブリードの情報だけで、繁殖はしないようにしましょう。
ハムスターの繁殖は、飼い主なら必ず経験することではないので、資料を写しているだけの飼育書やホームページをちらほら見ます。そのため、飼育書やホームページで情報収集するときも、リスク(危険性)についての記事が少なかったり、誰にでも勧めるような記事がある場合は、参考にしないようにしましょう。
飼育のうまい人ほど反対するのが繁殖で、命に対する考え方や経験、知識などが分かりやすく出るので、繁殖の記事を読むと良い飼育書かどうか判断しやすいです。

奇形の危険性

奇形とは、生まれ持っての機能障害で、本人(ハムスターたち)の意志に関係なくハンデキャップを持つ、かわいそうな個体のことをいいます。
体毛の色が変わってしまうような軽いものから、三半規管がおかしい(まともに歩けないなど)、子供ができないなどの先天的な病気(欠陥)や、足が6本あるなどの別の生物になっていたり、産まれる前(胎内で)や産まれた瞬間に死んでしまうなど、さまざまです。
中には、若い頃は大丈夫に見えても、病気の原因を調べてみると、内蔵や骨格の奇形が原因だったといった、わかりにくい奇形のハムスターもいて、私も何匹か飼ったことがあります。

ペットの奇形率が高いのは、少し詳しい程度の人でも知っていることで、安易な繁殖(無計画)や、カラーブリード(危険な組み合わせ)、ペットの流行(インブリードで短期間に大量に産ませる)、栄養状態が悪い(無知・安価)など、繁殖に反対する人たちがいる理由になっています。
もしも自分(人間)の子供に、顔が変形しているなど障がいがあると考えると、ぞっとすると思います。
自然界では、そうならないため相性があるのですが、ペットは相手をほとんど選べないために、遺伝子を残せるか残せないかの賭けなってしまい、ハムスターは仕方なくリスクの高い道を選んでしまうのです。

ペットショップに、いろいろなカラーのハムスターがいるのは、それだけ奇形が生まれやすく、死んだ赤ちゃんは親が食べてしまうため、飼い主に死んでいることにすら気づいてもらえない、かわいそうなハムスターたちが、たくさんいるのだと考えましょう。

ほ乳類本来の毛色

ヒトやハムスターなどが所属する「ほ乳類」という生き物のグループは、恐竜の時代が終わる頃に誕生した、生物の中では新しいグループです。そのため、恐竜などの自分の体だけで体温が調整できず、太陽の下で行動する必要がある外温動物(変温動物)から隠れて生きるため、夜や冬でも生きられるように、自分で体温を調節できるように進化しました。なので、ほ乳類は、闇や陰、風景に隠れられるように、地味で迷彩色の毛が生えているのが普通です。
ハムスターは、餌を溜める、地面に穴を掘る、闇に隠れるなど、ほ乳類としての容姿や習性をさらに進化させた、ほ乳類のエキスパートです。その反対に、ヒトは体を大きくするなどをし、恐竜が居なくなった昼に適するように進化しました。そのため、人間のような昼に生きる肉食に近い動物からは、ハムスターは地味で目立たない色に見えてしまいます。それはハムスターが天敵に見つかりにくく成功した証でもあり、目立たないことこそ、美しいほ乳類なのです。

もし、昆虫が好きな人なら、「ピンクでふわふわしたカブトムシがカッコイイ!」とは言わないと思います。その生物として、最も特徴のある容姿を持った個体を美しいと思うのが、その生物が好きで理解していることにもなるので、あなたが本当に生き物(ハムスター以外でも)が好きなのなら、「野生色(ノーマル)が一番だ!」と言えるようになりましょう。

個体差と毛変わり種

人間の兄弟でも、性格や顔が違うのは、多様性がないと(全く同じだと)、予期せぬトラブルで共倒れしてしまい、遺伝子が絶えてしまうからです。ハムスターは人間より、弱い動物なので、一度にたくさん産まれますが、1度に産まれても、人間でいう双子ではなく、違う可能性を持った兄弟です。乳首の位置によって母乳の成分も違うらしいので、さらに個体差が生まれます。
しかし進化は、40億年以上をかけた、確実な統計や試行錯誤の結果なので、人間からハムスターが生まれたり、羽の生えたハムスターが生まれたりしません。生存確立を上げるための多様性なので、確実なところは残しているからです。
人間でたとえると、日本人の両親からは日本人らしい子供が生まれ、肌の色が少し白い黒いなどの違いはありますが、白人や黒人が生まれたりすることがないのと同じようなことです。しかし、ペットは野生の毛色とは違う毛色の個体がたくさんいます。それは、野生では奇形として生きてゆけない個体を、人間の都合で作り出しているからです。

野生でも、白い蛇や白いカラスいますが、目が赤く体毛が白い個体はアルビノやアメラニスティックと言われ、それは先天性色素欠乏症という症状の軽い奇形です。これらの奇形を固定させた個体が、毛色の違うペットです。人間も同じような症状の子供が生まれることがありますが、差別的な言葉まであるようなことなので、それが当たり前だとは思わないようにしましょう。