もうオヤジとは言わせない!コレさえ読めばハムスターの達人に!

ダイエット(脂肪の役割・増える仕組み)

体重を量ろう

ハムスターは食べ物の管理が得意な動物なので、問題なく飼われていると簡単には太りません。
私も今まで60匹以上飼っていますが、太めなかな?とか思っていても、体重を計ってみるとただ育ちが良いハムスターだったりします。丸まっていることが多い動物なので、見ただけでは肥満かどうかさらに分かりにくいです。
昔はエサが悪かったため、ほとんどの古い飼育書にはダイエットの項目がありました。逆に無理なカラーブリーディングの結果、最近のハムスターは弱く小さくなっているため、平均体重でも痩せすぎ、太りすぎだったりすることがあります。
そのため、体長と体重のバランスで判断したり、20世紀から飼っている上級者に判断してもらうがいいかもしれません。
体長、体重のデータは、[ 飼い方 > ハムスターの種類と特徴 ] で確認してください。

肥満とは

簡単に言えば、「体内、皮下にエネルギー源(脂肪)を過剰に貯蔵蓄積した状態」です。動物好きに分かりやすく言えば、ラクダのコブが大きすぎる状態です。
肥満は「もう一つの、栄養失調」とも言われ、先進国の人間に多い病気で、偏った食事も原因になります。
脂肪は筋肉と違って発熱しないので、体力が無いと太らず、病気で弱ると基礎代謝を落とそうと、脂肪だけでなく筋肉も減らし、やせ細ってしまいます。

脂肪の役割

脂肪には、エネルギーを体内に貯める役割。温度調整する役割。物理的なダメージから身を守る役割。そして体のバランスを保つ役割があります。最後の1つ以外は誰でも分かると思いますが、最後の1つが飼育されているハムスターには重要です。
脂肪細胞からは、体のバランスを保つために必要な物質、アディポネクチン、TNF-α、レプチン、エストロゲンなどが出ています。女性の生理不順や不妊なども関係するので、胸やお尻が大きいなど、メスらしい太り方も大切です。それらの物質は、脂肪細胞から無制限に出ているわけではなく、健康なら必要な分量だけ出ています。理由は、その個体に最適な体格になるためです。
人間にも、太っているのに長生きする人、やせているのに病気をしない人など、いろいろいます。見た目はかなり違いますが、その人に最も適した体格に、なるように体が作られているのです。当然、健康であることが大前提です。

ダイエットに失敗したり、ホルモンバランスをくずしたりすると、本来必要な代謝のバランスをくずしてしまい、健康状態とは関係なく太ったり、やせたりします。これは明らかに病気なので、かならず病院に行って適切な診察をしてもらってください。

脂肪が増える仕組み

脂肪細胞が脂肪の蓄えを増やす方法は2つあります。

脂肪細胞の容量肥大

脂肪細胞の容量が拡大します。1個1個の脂肪の蓄えを増やしてしまいます。単に食べ過ぎて太るというタイプです。正常な代謝なので、食べても太らない方が問題なのです。

脂肪細胞の増殖

脂肪細胞の数が増えてしまいます。母胎の体内にいる時から、完全に大人の体質になるまでの期間に、脂肪細胞を増やしてしまうというタイプです。
体が成長する過程で肥満になるようなことをすると、体が積極的に脂肪を取り込もうとします。ミニ進化とでもいいましょうか?体質が変わってしまうのです。

高度肥満は両方のパターンが合わさっています。遺伝が原因の場合もありますが、ほぼありません。

仕組みが分かると、大人の体になるまでの期間が重要だとわかります。ちょうどこの期間は、ハムスターが一番売れやすいサイズで、飼い主がハムスターをならそうとしている期間です。ハムスターの体のことを考えると、オヤツで餌付けするなどせず、完全に大人になるまで、体質を変えないようにしましょう。結果的に早く死んでしまったり、病院に行って余分な出費をする可能性があります。何より、ハムスターを苦しめてしまいます。

体が大人になるまでの期間は好奇心が旺盛な時期でもあるので、恐怖感を与えなければ、何もしなくても人間に興味を持つ時期なので、餌付けをしなくてもハムスターはなつきますよ。単にエサがきっかけになるので、なつくまでの期間が短いってだけですから。

食べ過ぎで太る

ハムスターの主食は穀物で、保存がしやすく、十分な栄養を含んでいます。ハムスターはそのエサを、ほお袋や巣にエサを貯蓄する方法を知っています。
また被補食動物なので、太ってしまうと逃げられなくなるため、自分から太るようなことせず、回し車で走るのも大好きです。

実際に私の飼育しているゴールデンハムスターは、無理にヒマワリの種を与えても食べずに、いつもエサが入っている、エサ入れにヒマワリの種を入れて保存しています。食べたくない時は何日もエサ入れにヒマワリの種が残っている場合もあります。ヒマワリの種を何粒と決めて与えているのではなく、欲しい時は私の足音を聞きつけてケージに近づいてくるので、その時は2〜3粒ほど与えると巣箱に戻り、こっそり食べているようです。しかしミルワームなどの、生きエサはその場で食べないと腐ってしまうので、ほとんどその場で食べてしまいます。
ジャンガリアンなどのドワーフハムスターは、集団生活をすることもあり、おいしい物だと分かると、その場で食べてしまうこともあり、与えすぎると太ってしまう可能性もあります。また、他のハムスターが食べている物を食べたがる子もいるので、太っているのなら単独飼育に変えましょう。