ケージの大掃除
ハムスターは清潔な動物です綺麗好きですが、夜行性で巣に固執し、臭いを使って縄張りを主張するため、掃除がトラブルの原因になることがあります。
しかし、生態を意識しながら掃除をすることで、巣箱の中など普段は見られない場所を観察でき、飼育方法の改善点も発見できるため、手を抜かずにしっかり掃除してあげましょう。
ケージの掃除や頻度だけでなく、ケージの使い方を確認することでトラブルを発見する方法が、このページには書かれています。
餌の世話やトイレ砂の交換などは、毎日の世話にあります。
ケージを掃除をする頻度・期間
ケージの大掃除は、多すぎるとストレスに、少なすぎると不衛生になります。
基本的には1ヶ月に1回くらいです。
ハムスターは乾燥地帯の出身で、本能的にトイレも使い分けるため、ペットの中でも清潔な動物です。部分的に床材を入れ換えたり、トイレ掃除など毎日の世話をしていれば、本格的な掃除は3ヶ月に1回くらいでも大丈夫です。
しかし、ハムスターも代謝をし抜け毛やフケが落ちるため、3ヶ月くらい経つと目に見えて汚れしまい、皮膚炎やダニの感染のリスクも高くなるため、ハムスターの飼い方の上手な飼い主でも、長くても2ヶ月以内に掃除をするように心がけましょう。
ハムスターに信頼されているのなら、飼い主の臭いが自分を守るバリアーだと考えるようになり、掃除をすること自体は負担になりにくいため、もっと早いサイクルでケージの大掃除をしても大丈夫になります。
本来綺麗好きなので、ケージを掃除しても怒ったりしません。寝床を潰されるため、忙しそうにしたり、めんどくさそうにはします。
年を取って病気にかかりやすくなったり、病気になったときに、掃除の回数を増やす必要があるため、汚れやすい場所や適切な掃除方法を覚えましょう。
ハムスターも季節の変わり目に換毛(夏毛・冬毛に生え替わる)しますが、飼い方に影響することが多く、抜け落ちる体毛が量が少ないため、換毛期よりヒーターの取り付けしたり、取り外したりする時期や温度に合わせましょう。
梅雨や夏、台風の後など、湿気の多い時期は掃除を増やすより、エアコンで湿度を管理したほうがストレスも少なく病気にもなりにくです。
ストレスになるからと言って掃除をさぼる人がいますが、ペットショップから迎えた時のストレスに比べれば、ケージの掃除は軽いことを忘れずに。
ペットショップでは毎日ケージを掃除されているため、ペットショップにいる期間が長いほど、人間が縄張りを綺麗にしてくれることは理解しています。
しかし成長に伴って縄張り意識が強くなるため、飼い方が悪いと人間が縄張りを荒らすと考えるようになります。
気をつけること
前回の掃除から6週間経ったジャンガリアンハムスターのケージです。ウッドチップが少ない感じがするだけで、特に汚れているようには見えません。
人間からすると、ほぼ無臭ですが、ケージや中の飼育用品にはハムスターの臭いが付いていて、臭いが無くなったり他の臭いが残ることは、自分の居場所が無くなったり、巣を荒らされたと思うことがあり、ハムスターのような臆病で巣に固執する動物には、かなり強いストレスになります。
「汚れを落として臭いは残す」ことを意識しましょう。
迎えて初めての掃除
飼い始めの1ヶ月くらいはケージを掃除をしないことが鉄則です。
飼い主を怖がったり、巣箱に引きこもることで臭い付けができず、物の位置を覚えられないことがあるからです。
気になることも多いと思いますが、トイレ掃除なども少し遅いくらいで良いです。
飼い主の臭いも付けない方が良いため、気になるのならゴム手袋をしましょう。
ケージに付いたハムスターの臭いを消したくない場合は、ケージを雑巾で拭くだけにしたり、洗剤を使わず熱湯で洗いましょう。
むやみに交換しない
ケージや飼育用品が2つ以上持っていても、交互に使ったりしないこと。
臭い付けの問題だけでなく、使い心地が違うため、うまく飼育用品を使ってくれなくなります。
また、他のハムスターに使っている飼育用品と入れ替えると、お互いに縄張りを荒らされたと思い、致命的なことになることもあります。
向きには気をつける
臭いで位置を覚えているため、水槽など前後の区別ができないケージや巣箱、トンネルなどは、向きを間違えないようにしましょう。
私は水槽の前後を間違って、左奥にトイレがあるのにも関わらず、右手前の何も無いところでオシッコをするようになったことがあります。
すぐに気づいて戻したため、元のトイレでオシッコをするようになりましたが、臭いと習慣で元に戻せなくなることもあります。
向きが分かりにくいものは、シールを貼ったりマジックで印を付けるなどしましょう。
季節と時間
掃除をすると寝床を潰してしまうため、活発ではない寒い時期や眠い時間に掃除をすると、寝床を上手く作れず風邪をひいたり病気が悪化することがあります。
ハムスターは夜行性のため生態に合わせると、活発に行動する深夜や早朝に掃除をする必要がありますが、掃除機を使うこともあり現実的ではないと思います。掃除は飼育用品を乾かしやすい日中に行いましょう。
暖房が必要な時期は、暖かい日を選び寒さ対策をしましょう。
唯一日中に相手をしてもらえる日が掃除の日だと覚えてもらうと、怖がらなくなるだけでなく、ケージの掃除もうれしいイベントだと思う様になります。
木製の巣箱など
木は水分を吸ってしまうため、乾きにくいだけでなく、変形したり割れることがあります。
木製の巣箱などは、拭くだけにしましょう。
汚れなども吸ってカビが生えたりするため、掃除の度に買い替えるか、使い捨てができるように空き箱か自作の巣箱をお薦めします。
洗わない方が良い物
我が家では巣箱とトンネルは使い捨てなので、一緒に洗わないのはこれくらい。
ケージの金網や回し車の支柱など、塗装で保護していても、ステンレスとアルミ以外の金属は錆びることを前提に掃除しましょう。
薬品を使うと塗装が剥がれることがあるため、マイクロファイバークロスを使って水拭きが基本です。
給水器のノズルは錆びないようになっていますが、ノズルもボトルも構造的に洗いにくいです。
汚れや錆が目立ってきたら、買い替えましょう。
繁殖期間
交尾から離乳が終わってしばらくまでの、2ヶ月くらい掃除ができません。
妊娠すると臭いに敏感になり気が立っているため、臭いを消したり、自分以外の臭いを付けると、子食いの原因になります。
飼い主が自分を守ってくれることを理解していると、掃除ができることがありますが、子食いは突然起こることがあるためやめましょう。
また、親がよく懐いていても、掃除して臭いが消えてしまうと子供が親の臭いが分からず、ケージの中で迷って弱ったり、親の子供を捜すための労力が増えるため、ストレスが溜まってしまいます。
病気のとき
病気になると症状によって掃除方法も様々です。
ダニや感染症の場合は掃除の回数を増やし、ケージや飼育用品を毎回殺菌したり捨てる必要があります。
怪我や病気で体が動きづらくなると、汚れやすい場所がさらに片寄ってくるため、汚れた場所だけ掃除の回数を増やします。
ストレスが原因の場合は、掃除の回数を減らしたり半分だけ掃除をしたりと、臭いを残しておくことも必要です。
ケージから出したときの行動
ケージから出したときに、口の中に溜めていた餌を出したり、走り回るようなら、ハムスターが直ぐにでも逃げ出したいと考えているので、掃除はサッサと終わらせましょう。
ロボロフスキーハムスターは特に興奮しやすいですが、キャリーケージの中に快適な寝床があれば5分もしないうちに寝ています。
キャリーケージの角や底を掘ることがありますが、「新しいケージは狭いなぁ〜」と思って広げようとしている行動で、一時的に移動させているだけなので、あまり気にしなくても大丈夫です。
甘やかさない
普段の世話では、オヤツを最低限渡して、ケージの前から立ち去ることが大切ですが、掃除の間はケージの近くに長時間飼い主がいるため、慣れてしまうと掃除の時間はうれしいようです。
特にジャンガリアンハムスターは、相手をしているとなかなか離れてくれないため、癖にならないようにしましょう。
ハムスターの種類によって注意すること
掃除の準備をしていると、散歩の習慣がないのに餌をほお袋に持参して起きてきました。
ケージのレイアウトやヒーターの設置方法が悪かったり、カラーハムスターでうまく換毛できない個体もいるため、臨機応変に対応できるようになりましょう。
ゴールデンハムスター
縄張り意識が強いため、慣れていなかったり繁殖期間などは、強烈に嫌がります。
しかし、かなり無茶な飼い方をしないとトイレなどケージの中の飼育用品を上手く使ってくれ、トイレと巣箱が汚れやすい程度です。
頭も良く、掃除が自分にとって都合の良いことだと考えるため、心配することは掃除の後の寝床作りくらいです。
寝床を作ることがあまり上手ではなく、寒いとウッドチップを大量に巣箱に詰め込み、巣箱の中に籠もりがちになります。
餌に執着していると、巣箱の中からカビの生えたペレットや、生きたミルワームが出てくることもあるため注意しましょう。
ジャンガリアンハムスター
ゴールデンハムスターと同じくトイレなどもキッチリ使い分けてくれます。
しかし、飼い主の行動に影響されやすく、巣箱以外の場所でも餌を食べるため、飼い主を観察しやすい砂浴び場などが汚れやすくなります。逆に巣箱の中は汚れにくいです。
ゴールデンハムスターに比べ寒さに強いため、夏でも冬でも汚れる場所があまり変わりません。
ロボロフスキーハムスター
凄い勢いで寝床を作る巣作りの達人で、巣にあまり固執しません。そのため掃除の時に寝床を潰してしまっても、あまり気にしなくてもよいハムスターです。
ウッドチップや新聞紙を使って、トンネルを作っていることがあったり、オシッコの付いた足で歩くため、移動経路も分かりやすいです。
暑さに弱いため少しでも暑いと思うと、ウッドチップを掘ってくぼみを作り、そこで野良寝します。食べかけの餌はその辺に放置です。
温度が快適だったり寒いと巣箱を使いますが、持って帰れる餌は巣箱で食べ、寝床を綺麗にして使おうとしないため、餌やハムスターから出る水分で、巣箱の中に水滴が溜まることもあるため、巣箱は使い捨てできる物を使いましょう。
トイレでもオシッコをしますが、回し車でオシッコをすることが多く、回し車を一番よく走るハムスターなので、3日に1回くらいは回し車を洗いましょう。大掃除の時は洗剤を使って念入りに洗いましょう。
他のハムスターに比べて体毛が長く汚れやすいため、掃除のタイミングが遅れると、すぐに毛並みが悪くなり病気の原因になります。
集団飼育(多頭飼い)できるハムスターですが、飼育頭数が増えると汚れる速度も早いため、マメな掃除が必要です。
チャイニーズハムスター
ジャンガリアンハムスターより人間を怖がらないため、温度に合わせて野良寝しやすいですが、寒さに弱いため巣箱に籠もりがちになります。
ロボロフスキーハムスターと同じく、回し車でもオシッコをしてしまいますが、尿量が多く飛び散りやすいため、回し車の周りの床材にも注意しましょう。
餌はその場で食べることが多いため、夏場は巣箱があまり汚れません。
掃除の時に確認すること
ケージのガラスが汚れて曇っている所にも注意。飼い主を待ったりオヤツを食べたする場所を決めて飼うと、汚れる場所が分かりやすいです。
餌をどこで食べているか
ペレットなどの持ち帰られる餌の食べ残しやカスがある場所は、安心できる場所の近くです。ぶつかったり、邪魔になり移動させたりするため、絶対ではありません。
急いで食べる必要のある餌はその場で食べるため、足りない栄養を含んでいる餌や、横取りされそうなオヤツ、餌自体が逃げてしまうミルワームのカスが、餌を与えたところに残りやすいです。
ヒマワリやカボチャの種の殻は、中身を食べ終わってから殻も食べるため、普通は殻は残りません。
ペレットを食べた時の削りカスや粟玉などのミックフードの皮は、ウッドチップの下に入り込んでしまいます。餌が足りなくなると、餌入れや保管場所の下を掘って探そうとするため、餌入れや巣箱が移動していることがあります。動かせない場合は、囓るかもしれません。
餌の保管場所と量
餌を奪われる(掃除も含む)、餌の量が足りなくなると考えていると、溜める餌の量が多くなります。
餌を食べる場所に近くに餌を溜めます。巣箱の中や巣箱の近くになることが多いです。
ケージが狭かったり、餌を奪われないように臭い付けしている場合は、トイレに餌を溜めることもあります。ペットは食べ物の心配がなく、時々飼い主に捨てられることを理解するため、普通は飼育期間が長くなると溜める量が減っていきます。
ほお袋に入れ唾液が付いた餌や、飼い主が手で触った餌は、カビが生えやすく、色の付いていないペレットでもカビを見つけにくいため、保管場所近くの通気や温度も気をつけましょう。
餌入れ近くに食べずに散らかしているのは、嫌いもしくは必要の無い栄養です。溜めてあるが食べてない餌は主食になる餌です。全く残っていない餌は、好きもしくは必要な栄養です。だいだいこんな感じなので、チェックしておくと病気の発見も早くなります。
巣箱は綺麗に使えているか
巣箱を外すとプリンのように巣箱の形を保ったままのウッドチップが出てきました。原因はヒーター設置が遅れ寒かったからです。寝床がこの状態なので毛並みが良いです。
寝床をしっかり作っているか、温度が管理がしっかりできているか確認しましょう。
段ボールなど紙でできた巣箱だと、オシッコの色が付いていたり、湿気でよれよれになるため、清潔なのか判断しやすいです。
自分で巣箱の出入り口を拡張している場合は、温度が高いか、出入り口が狭い可能性があるため、巣箱選びや巣箱作りの参考にしましょう。
どこでオシッコをしているか
睡眠時間が長いため寝ている最中にも尿意が起こり、寝ぼけながらオシッコをします。そのため、どのハムスターも寝床の近くにオシッコをします。
トイレの位置が悪かったり、巣箱の外が極端に寒いと、トイレを覚えていた個体でも巣箱でオシッコをすることもあります。
病気で体が冷えたり気温が低いとオシッコの回数が増え、暑いと水分を多く摂るため尿の量が増えます。
ケージの角でオシッコをしている場合は、そこを広げようとしたりトイレの位置が適切ではない可能性があります。
あっちこっちでオシッコをしている場合は、尿マーキングをして自分以外の臭いが入って来ないようにしているため、飼い方を見直しましょう。
砂浴び場でオシッコをしているだけなら、トイレ砂が悪かったりトイレの位置が間違っている可能性が高いです。砂場などを使ってオシッコの臭いを体に擦りつけていると、かなり強いストレスを感じています。飼い主が臭いで分かるくらいなると、致命的なことになっていることがるため、早く解決してあげましょう。
どこでウンチをしているか
巣箱の餌と一緒に保管されていた、ジャンガリアンハムスターのウンチです。黒いウンチと乾燥して白くなったウンチが混じっています。野菜を一緒に保管していたり湿度が高い場合は細菌が増える原因になります。
糞を非常食と考えている可能性があり、トイレでウンチをするハムスターはほぼいません。餌の量や栄養が足りていないと、本物の糞(大便)を食べることがあります。これは盲腸糞を食べる食糞行動とは違います。
オシッコと同じく睡眠時間が長いため、寝ながらウンチをして口でくわえて近くに捨てることがあります。そのため餌の保管場所や巣箱近く、飼い主を観察するためのトンネルや砂浴び場に、ウンチが落ちていることが多いです。
ロボロフスキーハムスターの便は小さく、床材に紛れてケージの底に溜まっていることが多いです。
糞をマーキングに利用することは、まずありません。あっちこっちにウンチある場合は、飼い主が驚かせて、もらしている可能性があります。
ケージ側面の汚れ
ハムスターは壁沿いに歩き、よくいる場所に、体毛の脂や、抜け毛、フケなどの汚れが付きやすく、ガラス製のケージだと雲って見えることがあります。
どんなルートで歩いているか、飼い主が見ていないときにどこにいることが多いのかで、快適な場所を見つけたり、重点的に掃除する場所が分かります。
プラスチック製のケージだと、ハムスターの体毛で擦れてできた静電気で、さらに汚れが付きやすく、汚れたところを往復したり、長く居続けるため、汚れが気になるのならガラス製のケージに交換した方が良いと思います。
ケージを舐めた跡があるのなら、そこを壊そうとしている可能性があります。
床材の汚れ
足跡で汚れている場所を探しましょう。よく歩くところは、床に敷いたウッドチップや汚れていたり、ハムスターの重みで平らになったり、量が減って薄くなったりしています。
お尻を砂の上に乗せてオシッコをするためお尻が汚れやすく、さらにオシッコを吸ったトイレの砂を足で踏んでしまいます。
毛繕いだけでなく、歩いたときに擦れて汚れが落ちるため、トイレの後に移動する方向が汚れやすいです。トイレと巣箱の間、トイレから餌場の間、回し車などは特に注意しましょう。
普通は体毛に色が付くほど汚れず、後ろ足やお尻に毛に色が付いている場合は、下痢や血尿の病気や、尿マーキングのために意図的にオシッコを利用している可能性があります。
湿気ている場所
給水器の水漏れで濡れたり乾燥をくり返し、そこだけ床材がパキパキなっている場合や、ケージの底まで濡れた跡がある場合は、頻繁に水漏れを起こしています。
ミックスフードやペレットのカス、浴び砂などは水分を含むとくっつきやすいため、巣箱の底やケージにこびり付いているのなら、そこに細菌が繁殖しやすい場所です。
ケージの底に曇っている場所があれば、そこでオシッコをした可能性があります。
ケージや巣箱が壊れていないか
分解できるケージのパーツが外れかかっていないか、枠や金網などケージを囓っていないか、塗装が剥がれていないかを調べましょう。
ケージが狭い場合は、ケージの角や飼い主が世話をする方向、飼い主から逃げたい場合はケージの後ろ側や巣箱の中など飼い主から見えにくい場所をを、囓ったり掘ったりすることが多いです。
巣箱が狭い場合や巣箱が暑い場合も、巣箱を噛んだり掘って広げようとするため、傷が残っていることがあります。
回し車の取り付け穴などの鼻や前足が出せる場所や、空気が流れがあると、そこは外と繋がっていると考え、囓られやすいです。初心者用のケージに多いです。
床材を掘った跡
綺麗に巣箱の下の新聞紙だけ無くなっていました。他の場所は綺麗に残っていたので、寒くて巣材に利用しただけのようです。
トイレの掃除が遅いと、トイレの砂を自分で交換しようとして、本能的にトイレの近くを掘ることがあります。
ケージの角の床材が無くなっている場合、ケージの底を掘って下へ居場所を作ろうとしています。うるさいなど、寒いなど、飼育環境が快適ではない様々な理由が考えられます。
回し車はしっかり回転するか
回し車自体のぐらつきや、回転だけでなく、設置している床や壁に傷がないかチェックしましょう。
ベアリング付きの回し車でも、使い続けていると回転が重くなり、事故の原因になるため早めに買い替えましょう。
ロボロフスキーハムスターはよく回し車を走るため、1年に1度くらいは壊れます。
何か入ってきていないか
床にケージを置いていると、ダニなどが入り込みやすくなります。
縁の黒いケージだと少し見つけやすいですが、見つけられないだけで多少は入り込んでいます。
ダニと病気に簡単な区別の付け方や駆除の方法が書いてあります。
蚊やハエが入り混む場合は、通気口がマイクロメッシュのケージを利用して防ぎましょう。
自分より弱い相手には無関心なので、ハムスターも蚊に刺されます。
ゴキブリは熱帯の生き物で、ハムスターが好む環境とは違うため、掃除だけでなくケージを置く場所や環境を見直しましょう。
小さな蛾や幼虫、ゾウムシが入っている場合は、ミックスフード(ブレンドフード)に入っていた害虫の卵が、孵化しています。ミルワームと同じ穀物に付く害虫なので、食べても問題は起こりません。人間用の無農薬の米にも時々混じっている虫で、気づかないだけで人間も食べている虫です。
殺虫処理をしていない安全な餌で、暖かくならないと活動できない昆虫にも快適だという証拠ですが、掃除のサイクルや餌の保管方法を見直しましょう。
掃除の手順・準備編
ハムスターをケージから出すまでの手順です。
怖がったり掃除が原因で体調を崩さないように、飼育環境や性格に合わせて順序を変えましょう。
掃除する部屋の準備
寝ている最中に起こされるため、巣箱の中の温度に合わせて、エアコンなどを使い部屋を最適な温度にします。
巣掃除の間に寝床を作り終えられないことを考えて、寒い日は少し高めの温度にしましょう。
巣箱に温度計を設置していない場合は、適切な温度と巣材の量を考えて温度を調節しましょう。
掃除用品の準備
部屋の明かりを点け、キャリーケージ、掃除機、タオルなどを準備します。
我が家の場合は、足音なども含め、掃除機を用意する音が掃除の合図になっていて、自分から出てきてくれる個体もいます。
巣箱から出てきて外の観察をしているようなら、ケージの扉を開けて飼い主が何をしているのか、よく見えるようにしてあげましょう。
キャリーケージの準備
バスタオルを敷いて熱が逃げないようにする。
掃除の時にハムスターを入れるケージの、巣箱を置く位置にヒーターを設置します。
ケージから簡単に取り外せるヒーターなら、そのヒーターを移動させても良いです。
ケージを置く場所を確保する
床に新聞紙やバスタオルを敷き、ケージを置いても床が汚れたりケージに傷が入らないようにします。
ケージの中から出した飼育用品も、この上に並べます。
ハムスターを起こす
いつもオヤツを与えている場所の近く(コミュニケーションエリア)や巣箱を軽く叩いてハムスターを起こします。
寝ていると、めんどくさそうな顔をして出てきます。掃除を理解できているのなら、コミュニケーションエリアで待機したり、散歩に出るときのような行動をします。
巣箱を床材で塞いで音が聞こえなかったり、体調が悪いと起きてこないこともあり、その場合はケージを移動させると揺れに気づいて起きてきます。
目が覚めるのを待つ
寝ぼけているときに掴んでケージから出してしまうと、驚いて暴れたりするだけでなく、掃除の意味を理解できず掃除を嫌がるきっかけになります。
ハムスターの目がしっかり覚めるのを待ちましょう。
巣箱の中から様子を見ていたり、出てきても巣箱に帰ってしまう場合は、まだ掃除が理解できていません。
ケージの中の物をキャリーケージに移す
ハムスターの臭いが付いていることが大切ですが、汚れが酷い巣材はハムスターが汚れてしまいます。
ケージに入っていた、ハムスターの臭いと体温が残っている巣材(巣箱の中のウッドチップ)を入れると少し落ち着きます。
掃除に時間がかかる場合は、少量の餌や野菜も入れます。餌入れを洗う場合は、巣材の上に直接置きましょう。
私は水分と糖分補給のために、ペット用のゼリーだけを入れることがあります。
ハムスターをキャリーケージに移す
怖がらない個体は捕まって移動されられていることを意識させ、怖がる個体はタッパーを使って床材ごと移動させたり、巣箱ごと移動させます。
巣箱を使い捨てにしている場合は、巣箱もキャリーケージに移動させましょう。
巣箱を置く前に、簡単な寝床を作ってあげるとさらに良いです。
キャリーケージに入れられる巣箱がない場合は、隠れたり眠ったりできるように、ティッシュの空き箱などを入れてあげましょう。
散歩に出しても自分から帰ってきたり、騒音に驚かない個体は、掃除の間に散歩させてもよいですが、踏んづけてしまわないように気をつけましょう。
ケージを床に移動させる
底が外れるケージは回し車などの振動で外れやすくなっていることがあります。
移動させるときに、ケージの中で倒れたり移動したりする飼育用品は、地震が起こったときに事故の原因になります。
ケージが重くて移動させられない場合は、拭き掃除だけで済ませたり、飼育用品を出してから移動させましょう。
掃除の手順・洗浄編
ケージの洗浄中は部屋を離れてしまうため、効率よく作業を進めて、素早く終わらせましょう。
ケージの中から飼育用品を出す
回し車やトイレなどの飼育用品を全てケージから出します。
この時に、巣箱にどれくらいウッドチップを溜め込んでいるか確認して覚えておきましょう。元に戻すときに必要になります。
床材やトイレ砂を捨てる
タッパーなどを使ってウッドチップをすくい、ゴミ箱に捨ててしまいましょう。
水に溶けにくいトイレ砂や浴び砂を使っている場合は、念入りに掻き出しゴミ箱に捨てます。取れにくい素材ほど、配管が詰まる原因になります。
新聞紙を敷いていると、まとめてウッドチップを捨てられるので便利です。だいたい新聞紙は破られていますが。
最後は掃除機を使って、ケージ底やケージの縁にに残ったゴミを吸い取ります。掃き掃除では取り切れません。
ダニや細菌が気になるなら、小袋に密封して捨てましょう。気になるのなら後述の殺菌方法を使って死滅させてから捨てましょう。
洗い場に持って行く
網タイプのケージは分解して、水槽タイプはそのまま、爬虫類用は扉や天井を外して、持ち運びやすくします。
取り切れなかったゴミが落ちないように、ケージに外に出した飼育用品をケージに入れて、ケージを洗う場所に持って行きます。
台所は、カビや黄色ブドウ球菌など、食べ物と相性の良い細菌が多いため、頻繁に掃除ができず餌を溜めるハムスターとは相性が悪く、食中毒の原因になります。
熱湯で洗いたい場合は風呂で、天日干ししたいときは庭などで洗いましょう。飼い主が水虫なら風呂も危ないので、場所を使い分けましょう。
浸け置きする
トイレが浮いてきている。水や薬品に強いケージだと、浸け置きできるため便利です。
中性洗剤や塩素系の洗剤を溶かした熱湯をケージの底に溜め、ケージの中の物を10分くらい浸けておきます。入りきらない場合は、バケツなどを使用します。
ケージごと浸け置きしたい場合は、風呂釜を使います。
トイレの臭いを取りたくない場合や、完全に飼育用品の位置を覚えているか不安な場合は、水洗いだけで済ませます。
給水器は洗いにくい構造なので一緒に洗わず、他の飼育用品を浸け置きしている間に、後述の方法で消毒するようにしましょう。
ケージや飼育用品を洗う
回し車に付いていた体毛(上毛)が浮いてきました。体毛が白い個体や下毛は見ても分かりにくいかも。
汚れが浮いてきたかな?と思ったら、スポンジや歯ブラシなどで汚れたところを重点的にこすって汚れを取ります。目に見えない汚れもあるので、全体をこするようにしましょう。
水槽や爬虫類用ケージなど、洗剤に強く水を貯められるケージの場合は、ケージに洗剤を入れて飼育用品を洗いましょう。そうすることで、ケージごと殺菌できます。
すすぎ洗いをする
水やお湯で、洗剤をすすぎ落とします。洗剤を使っている場合は、泡が無くなっても最低2回くらいは水で流して、完全に洗剤を流しましょう。
熱湯を使った方が洗剤が残りにくいため、熱で変形しないケージや飼育用品なら熱湯を使いましょう。
乾かす
逆さまにしたり、吸水クロスを使って大まかな水分を拭き取ります。
水滴が見えなくなったら、マイクロファイバークロスを使って、ケージや飼育用品を乾拭きをします。
天日干しすると時間がかかるため、タオルを何枚か使い、完全に乾くようにしましょう。
散歩に出しているとき、散歩の時間を計算して仕上げること。
キャリーケージの中で落ち着き無く動いている場合は、中だけでもタオルやドライヤーを使って乾かし、早めにセットしてあげてください。
手を洗う
最後に手をしっかり洗う。
ケージを洗ったときに飼い主の手の汚れも取れていると思うので、手から洗剤や洗剤の臭いを落とすためです。
マイクロファイバークロス
赤と青がマイクロファイバークロス。乾燥しすぎてパキパキに固まっている黄色い物が給水クロスです。
マイクロファイバークロス(タオル)は、繊維に小さい穴の開いていて、吸水性が優れ、汚れもかきだし、傷を付けにくいことが特徴の雑巾です。
私はマイクロファイバークロスを使う前に、スポンジに近い「吸水クロス」を使うことが多いです。吸水クロスはスポンジ状の物もあり、さら吸水性が優れていますが、強く擦ると細かい傷が入ることがあるため、プラスチックのケージに使うときには気をつけましょう。
両方とも吸水性が高いため、洗剤が残っていると吸った洗剤を引き延ばしてしまうため、しっかりすすいでから利用しましょう。
ホームセンターに行くと、台所や掃除用品、カー用品など、あらゆる場所で売っています。
掃除の手順・仕上げ編
掃除の音にも驚かず熟睡し起きてこないので、巣箱を外したらやっと起きました。寝起きで目つきが悪いです。
洗い終わったケージを元に戻します。
洗浄中はキャリーケージの中で寝て、飼い主が部屋に帰ってくると起きてきたり、飼い主が何をしているか確認しているなど、ハムスターの反応もいろいろです。
このときの行動が病院に連れて行ったときと近いため、掃除に慣れてもらうことも長生きの秘訣です。キャリーケージを洗わず使い続けたり、汚れていないウッドチップを入れっぱなしにすると、臭いを残せます。
ケージの底に新聞紙を敷く
水分や洗剤が完全に取れていないことを考えて始めたことですが、その新聞紙を破って寝床やトンネルに使う個体が多いため、私の飼育環境では定番になっています。
暑いと地面を掘ろうとしたり、寝床に使ったり、脱走や水漏れの証拠だったり、新聞紙の被り方でもいろいろ分かり便利です。
ケージが重い場合は、先にケージを元の位置に戻してから作業しましょう。
大きな飼育用品を戻す
回し車や巣箱、ヒーターなど、大きな飼育用品をケージに入れて、大まかなレイアウトを決めます。
詳しくはケージのレイアウトやヒーターの設置方法の記事を見てください。
ハムスターをケージに戻す
トイレや回し車などを、変わった物が無いかチェックしています。写真には巣箱がありませんが、巣箱もセットしましょう。
ケージの中の飼育用品の位置などを、ハムスターが確認するために中で歩き回るため、キッチリ場所を理解しているか確認します。
この時、頻繁に歩く場所が、ハムスターにとっての安全が確保される必要のある場所です。
餌に執着するような飼い方をすると、この時に餌をもらいに来るなど、他の行動をすることもあります。
溜めていた餌が無くなっていることに気づいても、溜める場所がないため、まずは寝床を作ろうとします。
床材をケージに敷く
まだウッドチップを敷いている最中ですが、飼い主にかまわず歩き回って臭い付けをします。
ウッドチップの上を歩くと重みで平らになったり、巣箱に運んでしまうため、多めに入れるようにしましょう。
行動的な個体なら、固まりになったウッドチップの上に登ったり、トンネルを作ったりするため、ほぐしていないウッドチップを入れてもよいです。
全く餌の心配をしていない個体や、弱っている個体は、そのまま巣箱で寝ることがあります。
小物を元に戻す
餌入れや給水器などケージに戻します。これでレイアウトは元通りです。
ウッドチップを敷く量を調節するなどして、餌入れの高さなども最適に調節してあげましょう。
寝床作りを手伝う
巣材として使いそうな裁断した新聞紙と、交換や追加予定があるウッドチップをあらかじめ置いておくと、ハムスターの臭いが付くため便利です。ちなみに、翌朝には新聞紙は無くなっていました。
寝床に使うためのウッドチップをハムスターだけで運ぶことが大変なため、掃除の後は飼い主が少しだけ手伝います。
手渡しでウッドチップを渡してあげると、さらに飼い主が手伝ってくれていることを理解できます。
完全に元に戻すのではなく、ハムスターが少し手を加えれば、その日のうちに季節にあった寝床がとりあえず作れる程度にします。寝床作りはハムスターの楽しみでもあるため、性格や気温に注意して作業を奪わないようにしましょう。
溜め込んだウッドチップを巣箱の外に捨てない個体は、ウッドチップを溜め込みすぎることがあり、これから暑くなるときは少なくすること。ヒーターを設置したり外したり、これから寒くなるときは、多めに用意すること。
私はよく、巣箱の上にウッドチップの固まりを置いてますが、いつの間にか持ち帰って寝床作りに使っています。
餌を入れる
ケージの中の確認作業が終わって、飼い主の観察をしながらオヤツを待っています。
寝床の心配が終わると、次は餌の心配をするため、給水器の水を用意したり、餌入れに餌を入れましょう。ペットショップの飼育でも、掃除の後に新鮮な餌をケージに入れます。
ついでにオヤツを与え、掃除が終わると良いことがあると覚えてもらうと、より掃除を怖がらなくなります。
私はこの時にオヤツだけしか与えず、いつもの世話の時間に餌を入れます。あくまでも掃除は特別な日だと理解してもらいます。
しばらく観察する
ハムスターが巣箱に戻るまで観察します。その間に後片付けもしましょう。
掃除の後にケージ内を走るのは、うれしいのではなく、ケージに付けた臭いが消えたのが原因で、臭い付けをしたり、縄張りを確認しているだけです。広いケージでも10分もかからないため、歩き回っているのならストレスが大きいと思います。
逆にすぐに巣箱に戻る場合は、眠たいか、飼い主から逃げたいか、ケージの外が怖かったと思っている可能性があります。
拭き掃除だけで終わらせる
人間以外の生き物は汚いという偏見があって、ペットのケージは必ず洗うという考えがあるかもしれません。しかし、ハムスターは人間より清潔な生き物で、自分の部屋を毎月水洗いしている飼い主もいないと思います。
水槽タイプや、爬虫類タイプのケージは、金網タイプのケージに比べ単純な構造をしているので、ケージの中の物さえ取り出してしまえば、掃除機を使った後に、霧吹きと雑巾を使って拭くだけでも綺麗になります。
大きなケージが重いことを気にする人もいますが、縄張りを広く確保できるとストレスが減り、洗浄しやすく清潔に保ちやすいと病気も防げるため、ハムスターにとって最適なケージを選びましょう。
消毒・殺菌に使う道具や洗剤
本格的に殺菌しようとすると時間がかかるため、病気などが原因で本格的な殺菌が必要になる場合は、飼育セットをもう1つ持っていた方が良いでしょう。
完全に臭いを取らないことも掃除の目的のため、香料や消臭剤はもちろん、消臭効果のあるものは使わないようにしましょう。
漂白剤を使う
鍋に漬けて消毒中の給水器(給水ボトル)。
給水器のノズル部分など洗いにくいパーツの汚れを落とすことに向いていますが、ゴムのパッキンやプラスチックが溶けることがあり、劣化や水漏れの原因になります。
ペット用品は人間用の物に比べ品質が悪いことを忘れず、濃度を調整しましょう。
塩素系漂白剤でも、5分も浸けておけば十分汚れが取れますが、臭いが残らないようによくすすぎましょう。
哺乳瓶用の除菌剤を使う
洗剤ではなく除菌剤です。洗うときに使いたい場合は、洗剤を使いましょう。
界面活性剤が少ないため汚れを取る効果は少ないですが、すすぎをしなくても使えるベビー用品で、めちゃくちゃ安全です。
私は給水器は洗剤を使って洗わず、哺乳瓶用の除菌剤を使って時々除菌するようにしています。
微生物の駆除
寄生していないウイルスの生命力は低く、細菌は方法によって言葉の使い分けがあるほど、完全に死滅させるのが難しい相手です。
微生物も生き物なので燃やしてしまう方法が簡単で、火を使ったりオーブンを使っても死滅させられます。
しかしハムスターに感染してしまうと現実的な方法ではありません。
電子レンジを使う
手っ取り早いのは電子レンジで、1〜2分くらい死滅させられます。
金属が使えないだけでなく、高温に加熱することを前提に作っていない飼育用品が多いため、ガラスや陶器の物だけにしましょう。
砂浴び用の焼き砂を再利用する場合に、知っておくと便利です。中には砂を水で洗った後に、フライパンで煎って再利用する人もいます。
ダニや寄生虫の駆除
ダニなどの寄生虫は、呼吸できないようにすれば比較的簡単に駆除できます。
昆虫は雨水で溺れないように、体の表面の油で水を弾き、その油は洗剤や熱湯で分解できるため、中性洗剤や熱湯に浸ければ溺れて死にます。
掃除の時は洗剤を溶かした熱湯に10分くらい漬ければ安心です。これはケージの中に飼育用品を浸け置きする理由でもあります。
ゴキブリも駆除にも使えるので知っていると便利です。
消毒用エタノールを使う
傷口を消毒する消毒液とは別物です。消毒用エタノールも薬局で普通に買えます。
アクリルやプラスチックの材質によっては、溶けたり変色して、割れやすくなることもあります。
金属は塗装や保護膜が剥がれ、錆びやすくなったりします。
私は気が向いたら、ハムスターがオヤツを食べていたり、巣箱からで来るのを待っている間に、消毒用エタノールをティッシュに付けて、部分的に汚れたケージのガラスを拭いたり、ステンレスの野菜用の皿を磨いたりしています。
除菌ができるウェットティッシュはあまり効果が無く、水分を吸ったり凹凸の多い物には不向きです。
煮沸消毒する
ハムスターに感染しそうな細菌は、80度(低温殺菌)くらいの熱湯に15分くらい漬けておくと、死滅できます。
給湯器のお湯ではこんな熱湯は出ないので、お湯を沸かすか、ポットのお湯を使います。しかし、漬けている間にお湯の温度が下がるので注意しましょう。
プラスチック製品だと、これくらいの温度で変形したり劣化する可能性があり、目で見て曲がっていなくても、がたつきが出たり突然壊れたりします。
給水器のボトル部分は、簡単に変形してしまうため注意しましょう。
高温殺菌をしたい場合は、圧力釜を使うと100度以上の熱湯が作れ、漬ける時間も短縮できますが、急激に温度を上げたり下げたりすると、ガラスでも割れやすくなるので注意が必要です。
天日干しをする
太陽光に含まれる紫外線を使って殺菌をします。
日の当たるところに置くだけですが、表と裏を1時間ずつと考えても時間がかかりすぎるため、乾かすだけなら乾拭きしたり扇風機で乾かした方が早いです。
黄色ブドウ球菌の殺菌が目的なら、普段から換気に注意したり、ハムスターを触ったり餌を与える前に手を洗ったりと、基本的なことを続ける方が効果的です。
飼育用品は室内飼い用に作られているため、紫外線で劣化しやすくなることも忘れずに。
洗剤の種類と界面活性剤
逆さまにしても汚れが取れないのは、汚れがくっついているからです。
その汚れを剥がすために界面活性剤が必要で、汚れによって剥がしやすい界面活性剤が違うため、用途によって洗剤が違います。
洗浄時の素材の影響が少ないため、台所用の中性洗剤が無難ですが、ハムスターは脂物を食べたりしないので、本格的に洗浄するには不向きです。
シャンプーにも界面活性剤が入っているため、リンスの入っていない犬用のシャンプーで洗うと、フケや皮脂が取れるためケージの汚れが取れます。ノミやダニにも効果があるシャンプーを、実際に私は利用していました。
風呂で洗うことが多いため、最近は浴室用洗剤で洗うことが多いです。