毛色の遺伝とメンデルの法則

遺伝子や突然変異、毛色の詳しい説明付き。
長く専門的な話も出てきますが、ノーマル以外のカラーが好きなら途中でギブアップしないように。

投稿日時:
投稿者:USER0361

[USER_NAME]♀@読書の春
 
The Proper Care of Hamsters(B6版でした)にはいろいろ興味深いことが書いてあります.
ハムスターMLのホームページにのっていない情報を紹介していきたいと思います.

英国は世界で一番ハムスターの飼育が盛んのようです.

ゴールデンハムスターは1930年にシリアで採集されたものからはじまっていますが,1945年には世界で最初*に英国でハムスタークラブ (the British Hamter Club : BHC)がつくられ,品評会も開かれました.

このクラブは地域ごとのクラブに分かれ,全国組織によって統括されていました.BHCはその後,1992年に現在の英国ハムスター協会 (the British Hamster Association : BHA)になりました.ハムスターの品評会は各地域クラブごとに毎月イギリス中で開かれているようです.

*,the American Rat, Mouse, and Hamster Association は1990年に,the Swedish Hamster Society は1982年にそれぞれ設立されたそうです.

ゴールデンハムスターの場合,毛の色など遺伝的にいろいろなことがわかっているので,ブリーダー(イギリスにはスペシャリストがたくさんいます)はこどもに現れる特徴を想定して,交配しています.

ドワーフの場合,数年前(注:本は1993年にでています)から本格的に人気がでてきたため,ゴールデンハムスターのような長い歴史がまだありませんが,これからもっといろいろな変わったハムスターがでてくるでしょう.イギリスには BHA の他にドワーフが中心のGroup for Other Species of Hamster : G.O.S.H.という組織まであるそうです.

投稿日時:
投稿者:USER0445

[USER_NAME]@The Proper Care of Hamsters by Mays

遺伝 Geneticsの章を抄訳します.この章はAnne Drayという人が書いています.
適切でないと思われるところは書きかえて補足しました.
生物一般について書かれているのですが,ハムスターの話にしてしまいました.

たいていの人は,親と子が似ている(遺伝)けれどいろんな点で違っている(変異)ことにも気が付いているだろう.
遺伝学(genetics)は,どのようにしてこんな変化が起こるのかを明らかにしようとする科学である.

ハムスターは,生殖により親から子へいろいろな情報が伝えられて形質(character)を受け継いでいく.
この情報は,遺伝子(gene)と呼ばれる構造に入っている.
ハムスター特有の遺伝子の構成は,ハムスターのゲノム(設計図)と呼ばれる.
ゲノムによってハムスターの形質である 姿かたち,生理機能,行動などが決まる.

遺伝子は細胞の核内の染色体の中で情報ごとに分けられている.
染色体の数は種によって違う.
  ヒト46本  ウマ64本  イエバエ12本  ゴールデンハムスター44本
染色体は,父より半数,母より半数同じ大きさと形のものを受け継ぐが,それらは相同染色体と呼ばれる.

互いに対になっている形質を対立形質と呼ぶ.それらの設計図である対になった遺伝子(対立遺伝子)は相同染色体上の同じ位置(遺伝子座)にある.

対立遺伝子の組み合わせを遺伝子型(genotype いでんしがた)と呼ぶ.
また,対になっている形質のうちハムスターに現れているほうの形質を表現型(phenotype ひょうげんがた)と呼ぶ.
表現型の変化にブリーダーが気が付くと,遺伝的にどのように変わったのかを調べようとする.     

自然界のハムスターは,それが住んでいる限られた環境の中で自然淘汰(natural selection)を受けて,長い時間をかけて進化(evolution)してきており,その場所に最も適応した表現型となっている.
この表現型(姿かたち)の後ろには,遺伝子型(設計図)が隠れていて,標準的な生息地に最も適応した子孫が生まれてくるようになっている.

進化における自然淘汰説を語ったのは,19世紀のイギリス人ダーウィンだったですよね.
キャンベルとウィンターホワイトの生息地は違うので,進化の過程が異なってきています.
イギリス人は,自然が気が遠くなるような時間をかけてつくりあげてきた違いを大切にしているわけです.
ご先祖さまからの血統と前に書きましたが,それは自然がつくりだした違いのことです.
(人の手による毛変わり品種の血統とは別です.遺伝学用語では純血種ではなく,昔は純系,今では近交系という言葉が使われています)
この違いを大切にするということは,[USER_NAME]さんのメールにあったナキウサギの話しのように人間の自然破壊に対する生態系の保護につながると思います.
日本のトキやコウノトリが絶滅しかけて,しかたなく中国産のものと交配させていましたよね.
外見は似ていても,設計図であるゲノムの違いは分子生物学的手法で調べないとわかりません.
もし野生のキャンベルが絶滅しかけたら,飼われているキャンベルがもといた場所に返されることになるのかも.

次は,突然変異と遺伝の法則について訳します.

投稿日時:
投稿者:USER0446

[USER_NAME]@The Proper Care of Hamsters by Mays

しかしながら,ハムスターの遺伝子は遺伝物質(DNA)の突然変異(mutation)によって変わってしまうことがある.
この本では,突然変異の原因と過程についてはくわしく書かない.

親とかなり異なった変異が突然出現して遺伝することを突然変異といいます.
突然変異の原因はわからないことが多いのですが,自然界でも飼育されていても,ある一定の頻度で起こります.
放射性物質や化学物質で汚染された場合には高い頻度で起こります.

遺伝子型(設計図)が変わってしまうと,ハムスターの表現型(姿かたち)にもはっきり目で見てわかるような変化が現れる.(例 毛色)また,別のものは歯の数の変化のようにわかりにくいかもしれない.
しかし,このような変化はハムスターと生息環境の相互作用とそこでの生存能力に影響をあたえるだろう.
たとえば,ハムスターの毛色が白になる突然変異は雪の積もる気候では明らかに有利であるが,森林では肉食獣の目に付きやすいので不利である.

慣例によって,突然変異ごとに標準記号がつけられていて,どんな突然変異の意味なのかが記号で伝えられる.

突然変異した個体は,野生では自然淘汰を受けますが,飼育下では人為的に増やされます.
野生のゴールデンハムスターの標準色(ノーマルカラー)はゴールデンですが,短い赤褐色(金色)の毛皮が住んでいたシリアの大地にもっとも適していたのでしょうね.
自然界にいろいろな色やブチや長毛のハムが住んでいるのではなくて,飼っているうちに生まれてきた毛変わりハムが増やされていったのです.

いくつかの形質は優性遺伝(dominant)をする.
つまり,片親だけからこの遺伝子を受け継いでも,その形質は目に見える形で子供に現れる.
このような遺伝子は大文字で表される.(例 Lg)
別の形質は劣性遺伝(recessive)すなわち隠れた形で遺伝する.
片親だけからこの遺伝子を受け継いでも,形質は現れない.
このような遺伝子は小文字で表される.(例 e)

両親から一つづつ優性と劣性の遺伝子を受け継ぐと,
対立遺伝子は異なる組成のヘテロ接合体(heterozygotes)になっている.

もし,劣性遺伝子を両親双方から受け継いだなら,その形質は子供に現れる.
優性遺伝子が両親から遺伝したら,2つの優性遺伝子の効果は一つの遺伝子の働きとは全く違ってくるときがある.
このように,二つの優性または劣性遺伝子を受け継ぐと,対立遺伝子は同じ組成のホモ接合体(homozygotes)になっている.

各形質を支配している遺伝子は,それぞれ染色体上の特定の位置にあります.
(ヒトとかマウスでは,かなりくわしい地図がつくられているそうです)

対立遺伝子は相同染色体上で同じ座をしめる遺伝子です.
野生型と突然変異型,優性と劣性はそれぞれ対立遺伝子であり,対応した形質があります.
対立遺伝子の組み合わせである遺伝子型(ヘテロ,優性ホモ,劣性ホモ)により,表現型が決まりハムスターに形質が現れます.

野生型(wild type)のハムスターがいて,突然変異型のハムスターが産まれてきて,その突然変異した遺伝子が優性か劣性かということを,まず最初に考える必要があります.
野生型とは自然界でもっとも普通に見られる遺伝子あるいは形質のことです.

ゴールデンハムスター,キャンベル,ウインターホワイト,ロボハムなどハムスター(生物)の野生型遺伝子はすべて+の記号で表されます.
野生型遺伝子の多くは突然変異型遺伝子に対して優性です.  

この章の続きには,突然変異の表と繁殖計画について書かれています.
ML のリンク集にある[USER_NAME]さんのページの表を使うつもりです.

投稿日時:
投稿者:USER0447

[USER_NAME]♀@The Proper Care of Hamsters by Mays

突然変異の表を示す前に,ゴールデンハムスターの野生型(遺伝子型は++)の毛色のスタンダード(品評会用の基準)を訳しておきます.
毛変わり品種には多くの種類があるのですが,日本のショップではそんなにたくさん見られないと思います.
野生型にはdark goldenとlight goldenの二種類があるそうですが,以下の訳はdark goldenのほうです.

top coat(毛の先端) 濃く暗いマホガニーレッド(赤褐色)が上から約三分の一
base colour(基底色) 暗青灰色                      
belly fur(腹毛) アイボリー(象牙色)で下部が灰色  
crescents(三日月 月の輪熊にあるようなバンド) アイボリー
ticking (top coatのさらに上に出ている別の色) 密に一様に黒で覆われている 顔は浅黒く眼のまわりに黒い輪がある
chest band(胸のバンド) 濃く暗いマホガニーブラウン
cheekflashes(頬) 黒
eye colour (眼) 黒
ear colour(耳) 暗灰色 ほとんど黒

このようにスタンダードが毛色や毛皮の種類ごとに細かく規定されています.

突然変異は,
 色(colour mutation)
 模様(pattern mutationブチとかバンドなど)
 毛皮(coat mutationサテン,長毛,レックスなど)
の三種類に分けてあります.

この章に出てくる色の突然変異(colour mutation)を一部抜き書きします.
それぞれの突然変異型遺伝子は,染色体上の特定の野生型遺伝子+が変化したものです.

ゴールデンハムスターには毛皮の色と種類に影響を与える多くの突然変異が報告されている.
文献によって裏付けられた突然変異の表(一部)を以下に示す.
突然変異の表現型の簡単な記載(description)をつけ加えておく.

遺伝子記号 遺伝子名 一般名   a/s  毛皮  眼  耳
dg dark grey    dark grey a grey black black

e non extension  black eyed s rich black black
of eumelanin*  cream  cream

Lg lethal grey light grey a beigy black black
grey

p pink eyed cinnamon a orange brown dk.red
 
注:a/s agoutiまたはself   
  *eumelanin色素が出ていない
     
毛色の突然変異は,agouti patternとself colourにしばしば分類される.
agouti(アグーチ)は,野生型ゴールデンハムスターの毛皮の様式である.
背面は暗色で黒っぽい毛がのっていて,基底色は単一で灰色がかっている.
青白い腹部と黒っぽい色素が沈着した頬をもつ.
self(セルフ)は毛皮の表面全体が単一色であるが,腹部と毛の基底部は幾分明るい.

この表の一行目のdg遺伝子はとdark greyいう突然変異を起こして,
野生型遺伝子から変わってしまいました.
遺伝子記号dgは遺伝子名の頭文字がつけてあり,これは小文字なので劣性です.
遺伝子型がdgdgとなって形質が発現します.
ハムスターは一般名がdark greyで,変化した色が載せてあります.
また,大文字のLg遺伝子は優性です. 

しかしながらブリーダーは,一匹のハムスターの中に二つ以上の色,模様,毛皮の突然変異を組み合わせて,新しい毛変わりハムスターを創り出そうとする.
たとえば,シナモンppとダークグレイdgdgの親からは,ライラック(薄紫色)ppdgdgのハムスターが生まれる.(遺伝子型は劣性ホモ)ブリーダーがいろいろな遺伝子型を増やして,新しい色を創り出すための繁殖計画を下記に示す.     
最初にブリーダーは,繁殖のための専門用語を詳しく知る必要がある.

この本とは違っていますが,リンク集の[USER_NAME]さんのページの表を参照して下さい.
突然変異の組み合わせによってできる三十種類以上のゴールデンハムスターの色がのっています.
[USER_NAME]さんのページも後で訳します.  
遺伝子が一個変わるだけで,ハムスターが全く変わってしまうのが不思議ですね.
次は,繁殖計画についてです..

投稿日時:
投稿者:USER0013

[USER_NAME]♀@The Proper Care of Hamsters by Mays

前のメール[Ham:16940]の訂正です.

たとえば,シナモンppとダークグレイdgdgの親からは,ライラック(薄紫色)ppdgdgのハムスターが生まれる.

ですが,
「シナモンppとダークグレイdgdgの組み合わせからは,ライラック(薄紫色)ppdgdgのハムスターの子孫が生まれる.」の訳が正しいです.

遺伝の章の最後の部分です.表があるので等幅フォントで見て下さい.

 繁殖計画(breeding programme)は普通は次のように表される.
     親×親
      ↓
     第一世代 F1
      ↓
     第二世代 F2
 第二世代(F2)は,第一世代(F1)の兄弟姉妹をかけることで生まれてくる.

 ゴールデン(野生型 遺伝子型++)×黒い眼のクリーム(ee)
 の簡単な交配の場合,

 第一交配(First cross)
  親 ゴールデン(++)×クリーム(ee)
  F1 遺伝子型はすべて(+e) 
    表現型はゴールデン 遺伝子型はクリームとのヘテロ

 第二交配(Second cross)
 F1×F1  +e×+e
  F2 25%++ 表現型はゴールデン
    50%+e 表現型はゴールデン 遺伝子型はクリームとのヘテロ
    25%ee 表現型はクリーム

 この交配はPunnettの碁盤目の表によってもっとわかりやすくなる.
 第一交配
      親  +    +     
    親  _________________
    e   | +e | +e |
  |________|________|
    e   | +e | +e |
  |________|________|
 第二交配
      親  +    e    
    親  _________________
    +   | ++ | +e | ++ : +e : ee =1 : 2 : 1 なので
  |________|________|  
    e   | +e | ee | ゴールデン(表現型):クリーム
  |________|________| = 3     : 1

この方法を使って実際に交配を行う前に,多くの組み合わせを予測できる. 
ブリーダーは新しい品種をつくりだすための可能性を最大にするために最適の交配を選ぶことができる.
次の表は,ゴールデンハムスターの利用できる突然変異を組み合わせて創られた 
新しい毛色の品種を示したものである.(一部です) 

 遺伝子型 品種    毛皮      耳   眼
 ppdgdg lilac pale lilac grey dk.red dk.grey
 ppLg+ blond creamy/grey dk.red grey
                     dk.:darkの略です.

突然変異型遺伝子に対して野生型を示すときに遺伝子記号の肩に+を付けて書くこともありますが,突然変異の遺伝子記号が小文字なら野生型は大文字,反対に大文字なら小文字を使うこともあります.
シナモンppとダークグレイdgdgからライラックppdgdgの子孫が生まれますが,(ここの訳は前のメールではまちがえていました)
遺伝子型ppDgDgとPPdgdgを使って,二組の対立遺伝子がどうなるのか第一と第二交配の表を書いてみます.

 第一交配
      親  pDg   pDg     
    親  _________________
    Pdg  | PpDgdg | PpDgdg |
  |________|________|
    Pdg  | PpDgdg | PpDgdg |
  |________|________|
 第二交配
      親  PDg   Pdg   pDg   pdg
    親  ____________________________________
    PDg | PPDgDg | PPDgdg | PpDgDg lPpDgdg l
  |________|________|________l_______l  
    Pdg | PPDgdg | PPdgdg | PpDgdg lPpdgdg l
  |________|________|________l_______l
    pDg   | PpDgDg | PpDgdg | ppDgDg lppDgdg l
  |________|________|________l_______l  
    pdg | PpDgdg | Ppdgdg | ppDgdg lppdgdg l  
  |________|________|________l_______l

ライラックppdgdgの他にどんな仔ができるのか比率を考えてみて下さい.
        
突然変異の組み合わせの数が増えるほど,交配は複雑になってきます.
毛変わり品種の血統書付きハムスターというのは,どのような交配をしてきて遺伝子型がどうなっているのかがわかっているハムのことだと思います.    

色を言葉で表現するのは難しいですよね.
イギリス人は色彩感覚が豊かだという話をどこかで読んだことがありますが,MLのリンク集の[USER_NAME]さんのページにもたくさんの毛色のっています.
微妙な色の違いは外国語だとますます想像がつかなくなります.
Webページにハムの写真の出ているのもありますが,イギリスにいるハムたちが実際どんな色なのか見てみたいですね.

投稿日時:
投稿者:ETC_USER

[USER_NAME]@千葉県です。
大変遅いレスで申し訳ないのですが・・・、
毛色に関して興味をお持ちの方の御参考になれば。

「国際的には、近交系、非近交系、ミュータント系などおよそ100系統が記載されている。日本で使用されている近交系の、毛色に関する標識遺伝子は以下の通り」
・茶褐色 CCEEBB
・白色 cc
・茶色 CCEEbb
・クリーム色 CCeebb
・クリーム色(耳は黒) CCeeBB
だそうです。

すごく役に立ちます!ちなみにこの場合、白はcceebbですよね?(念のため)

ここからは、ゴールデンハムスターの毛色の話です。

A遺伝子座
毛の黄色と黒色メラニンの量を決めています。

B遺伝子座
黒色メラニンの量を決めてます。
例えばAB(AABB or AaBB or AABb or AaBb)の場合、いわゆる原種の色です。
Ab(AAbb or Aabb)の場合、シナモンオレンジ色になります。
aB(aaBB or aaBb)の場合、黒色になります。
ab(aabb)の場合、チョコレート色になります。

C遺伝子座
色素細胞のチロシナーゼ(メラニンを作る酵素)活性を規制しています。
つまりccの場合、他の毛色遺伝子がなんであろうとアルビノになります。
(つまり、cEBでもceb白色になるわけです。)

E遺伝子座
黄色メラニンに対して黒色メラニンの量を決めています。

Mo遺伝子座
銅代謝異常によるチロシナーゼ活性の低下をおこします。

他にも、Lg遺伝子座(灰色)やSa遺伝子座(サテン)などなど、
いろいろ知られています。
complete hamster siteの方にも20種類ほど記載されていました。
そこに記載されていないものとしては、
f(白いまだら)やpi(大型の不規則な白斑が脇腹、腹部に生ずる)などがあります。

で、これだけでも充分ややこしいのに、組み換え(交さ)がおこります。
(組み換えの説明は、高校の生物の教科書にでていると思います。)
例えば、cとpでは(pは毛色が薄くなり、目がピンク色)、
組み換え率が30%以上あるようです。

当然、複対立遺伝子も存在すると思われます。
例えば同じ遺伝子座cでも、何種類かのcがあり、
(つまり、小文字のcで表記されても、少しずつ違ったc)
その中で、また優劣関係が存在します。

長いだけで、あまり参考にならなかったかもしれません。
既報でしたら、申しわけありません。

投稿日時:
投稿者:ETC_USER

[USER_NAME]@千葉県です。

もしかしてその筋の専門家さんでしょうか?

いえいえ、ただのはむファンです。

例えばAB(AABB or AaBB or AABb or AaBb)の場合、いわゆる原種の色です。

え〜っと、念のために確認です。
ここでおっしゃっている「原種」って茶色ってことでいいでしょうか?

原種は、ハムスターの色図鑑などにも記載されています。
言葉でいうと、暗い茶色、こげ茶に近い色といったところでしょうか。
(文章での色の説明は難しいですね。)

ちなみにドワーフ種についてはここまでわかってないんですよね?

私自身飼っているのがゴールデンなので、他の種については調べてません。
complete hamster siteの方には、ドワーフ種についても記載がありました。
ゴールデンほど、分かっていないのではと思います。

このあたりの体に現れる色遺伝のことを詳しくしりたい人は遺伝に関する専門のところで調べるよりグッピー関連でしらべた方が遺伝に関しての専門外の人にも分かりやすく解説されていると思います。

「メンデル」や「遺伝」で検索すると良いかもしれませんね。
いろいろとホームページがあるようなので、分かりやすいものを探してみてください。

そのあたりの事前情報がないと突然AABBだのAaBbだのさらにcがあってとか言われても面食らってしまうかもしれませんね。

ホームページなどで図を見ながらの方が理解しやすいと思いますが、簡単にメンデルの遺伝の法則について、フォローしておきます。

生物は、それぞれの特徴(例えば毛色)を決定する遺伝要素をペアで持っています。
そして、子には、オスのペアの1方とメスのペアの1方が伝えられます。

高校の生物の教科書には、おそらくエンドウ豆の説明がされていると思います。

エンドウ豆には黄色の豆と緑の豆があります。
黄色の遺伝子をAA,緑色の遺伝子をaaとすると、その子供は、片方からAをもらい、もう片方からaをもらうので、Aaになります。
このAaの子供は、緑色の遺伝子aを持っていても、黄色になりました。
つまり、Aが優性でaは劣性という訳です。
(ここで言う劣性とは、性質的に劣っているとか良くないという意味ではありません)

次にこのAaをかけあわせてみると、どんな子供ができるでしょう。
AaとAa、それぞれから一つずつもらうので、AAとAaとaAとaaの組み合わせが考えられます。
AAやAa(=aA)は黄色に、aaは緑色になります。
結果、黄色と緑色は3:1の割合になります。

今までは、黄色と緑の話でした。
でも、エンドウ豆には、つるつるの豆と、しわしわの豆があります。
つるつるにする遺伝子を優性遺伝子B、しわしわしわにする遺伝子を劣勢遺伝子bとしましょう。
そうすると、組み合わせの数も増えます。
例えば、AABbのエンドウ豆は、黄色でつるつる、aabbのエンドウ豆は、緑色でしわしわ、Aabbのエンドウ豆は、黄色でしわしわとなります。
つまり、いままで通り、色についてはAやaの組み合わせだけで考えることができます。
(しわについてはBやbで。)

できるだけ簡単に書いたつもりですが・・・、
やっぱり面食らってしまうかもしれませんね。

投稿日時:
投稿者:ETC_USER

[USER_NAME]@千葉県です。
あいかわらず、面食らってしまう内容かもしれません・・・。
毛色に興味のある方の参考程度にということで。

ところで交叉の例で、cとpの例がありましたが交叉ってどんな遺伝子間にも起こり得るんでしょうか?
たとえばある特定の毛色の遺伝子間で起こるとか・・・

組み換え(交さ)は、同一染色体上にある場合に起こり得ます。
例えば、AaBbとaabbを交配させたとき(もどし交配)、AとB(aとb)が同一の染色体上にあるならば、組み換えがなければ、AaBb : aabbが1:1で現れます。
組み換えが起こると、AabbやaaBbが現れてきます。
これらの組み換えの起こる頻度は、2遺伝座間の距離に依存します。

参考までに、A(a)とB(b)が別々の染色体上にあるならば、AaBb : Aabb : aaBb : aabbが1:1:1:1で現れます。

よかったら、もと資料を教えてください!

実験動物ハンドブック(長澤弘ほか編) p65-66、養賢堂(1983)の方に記載があるようです。

組み換えの方は、
J. Hered. 71(4) 287-288 (1980)
J. Hered. 70(4) 279-280 (1979)
J. Hered. 69(3) 199 (1978)
J. Hered. 68(6) 418 (1977)などで、報告されています。

Medline(Pub Medなど)のようなインターネット経由の文献検索ツールを用いると、たくさん報告が見つかります。

投稿日時:
投稿者:USER0182

こんにちは、[USER0182]です。
三毛ハムの話題が出てきたので。

いつか余裕ができたら自分のうちでは繁殖をしてみたいです。
今はひとり暮らしなので増やせないんですが、、。
いつか三毛ハムがほしいなぁ。
三毛猫みたいな三毛ハムっていないのかとおもってたのになんかの本の表紙に三毛ハムらしき赤ちゃんが載ってたんですよね。

猫で三毛のオスはいない(生まれにくい)と聞いたことがありますが、ハムスターの場合はどうなんでしょうか?
どなたか知りません?


ゴールデンの三毛について。

Complete Hamster SiteにはTortoiseshell(ほかの色に黄色がまじった毛色。
これがぶちになると、いわゆる三毛猫みたいな色になります)という毛色について次のように書いてあります。(訳の怪しいところは許してください)

Tortoiseshellは「Yellow」遺伝子とほかの毛色の組み合わせによって起こる模様のあるハムスター(Patterned hamster)である。TortoiseshellハムスターはYellow遺伝子が性染色体に乗っているためメスである。しかしごくまれにオスでもみられる(この場合のオスの性染色体はXYでなくXXY)。Golden(原種カラーのこと)のTortoiseshellは焦げ茶の毛色の中に黄色の部分があり、この2色はまだらになっている。Tortoiseshellはその他の毛色でも起こりうる。その場合、地色となる毛色によって「Yellow」の部分の色は変化しうる。Tortoiseshellが白のぶちができる遺伝子(Banded(普通のぶち), Dominant Spot(霜降りぶち)など)と組み合わさると、3色の動物(三毛ハム)が生まれる。

つまり、「Yellow」という遺伝子を1個だけ持ったメスハムは黄色のまだらが入ったハムになり、これにぶちが加わると白が入るので三毛になる、というわけです。
また、オスが三毛になるには、XXY(Xの片方はYellow)でないといけないので、非常に生まれにくいわけです。三毛猫の雄と同じですね。

では、三毛ハムを作るにはどうしたらよいかというと・・・、
パターン1。
 Yellowのオスハム(黒目の黄色ハム)とほかの色のメスハムを交配する。
 両親、または片方がぶちであればよい。
 うまくいけば、すべてのメスの子ハムが三毛になる。
 問題点。オスハムがどんな地色の遺伝子を持っているかがわからないといけない。
     オスハムがYellowなのかどうかを見分けるのが難しい。
パターン2。
 Tortoiseshellのメスハム(もしぶちだったらこの時点ですでに三毛)とメスの地
色と同じ毛色のオスハム(ぶちが望ましい)を交配する。
 メスの子ハムの半分は三毛になる。
 問題点。メスハムを入手するのが難しい。(あまり売ってないので)
パターン3。
 パターン2で生まれた、Yellowのオスハムと、三毛にならなかったメスハム(両親
の地色と同じ色になってるものを選ぶ)とをきょうだいで交配する。
 すべてのぶちのメスの子ハムが三毛になるはず。

確実なのはパターン2と3の二段構えでいくことかな。

投稿日時:
投稿者:USER0310

[USER_NAME]@千葉県です。

ゴールデンハムスター以外は報告が少なく、なかなかはっきりとした事が分からないですねぇ。
インペリアルについてもいろいろ調べてみましたが、マウスでは同じような遺伝子を見つけましたが、ジャンガリアンハムスターについては分からずじまいでした。
Cold Spring Harbor Lab.(有名な研究所です)が出版しているGenetic Mapsあたりには載っているのではないかなぁと思っていますが。

パールとインペリアルは異なる遺伝子です。
類似点は2点。
パールも、インペリアルも、色ではなく模様です。
両方とも白を出します。
しかし、遺伝的には、異なります。

私は遺伝のことなんかせいぜい高校で習った程度のことしか知らない素人ですが、どこでどう「毛色の遺伝子」と「模様の遺伝子」が区別されるんでしょう?
またこのへんの話はどこまで解明されているんでしょうか?
#解明されてなくてまだ「説」の段階であればそれはそれとして明記してくださいね。
#ただの「一説」があたかも事実のように広まるのは勘弁して欲しいので。

インペリアルなるものが良く解らないので、これに関しては何ともいえませんが、一般的に白くなる遺伝子は知られております。白くなる遺伝子は、本来そこにある色を出させない遺伝子であることが多いと思います。例えば、皆さんご存知のアルビノもチロシナーゼ(色であるメラニンを作る酵素)活性を抑制する事で、白くなっているわけです。
アルビノは全身的ですが、それが部分的であればその遺伝子は毛色の調節をしているにもかかわらず、模様の遺伝子と言う事もできるのでしょう。
つまり、パールもインペリアルも必ず白色になる時点で、色の遺伝子としてもみる事ができるでしょうし、同時に模様も担っているという事にはなりませんかねぇ。私自身は、「色」と「模様」をはっきり区別するのは難しいようにも思いますが。

ところが。
パール×パールの仔ハムは一世代目から、パール以外の毛色が、「必ず」生じます。
何回やっても結果は同じです。
ここからパールが「純粋な色ではない」のでは?と疑問が生まれてくるハズです。

以下省略・・・

具体例の括弧内の意味が良く解らなかったのですが、パールでも(PePe)でなければ、パール以外の子が産まれても不思議ではないように思いますが?

投稿日時:
投稿者:USER0333

[USER_NAME]@千葉県です。
タイトルは遺伝情報です。

<<Naramoto Kazuya [SMTP:[メールアドレスは削除されています]]>> さんが
<< [Ham:37316] Re: imperial?>> で書きました:

ただ、みなさんに気をつけていただきたいのは、ここでこうやって話し合っている内容はあくまでも「推論」でしかないということです。
これまでにもあったのですが、これらのやりとりのなかの一部だけを取り出してあたかもそれが事実のように広めるのだけは勘弁してくださいね。
特に遺伝情報関連については確かにある場所に「公開」はされています。
それは事実です。でもその「内容」については誰も裏付けを取っていません。なので、そういう情報があることを知らせることはまったく構いませんが「ここにこういう情報があった。だからこれはこうなんだ」と決めつけちゃうのはやめて欲しいということです。
以前からずっと私が意固地にになったようにこの手の話題に反応するのにはこういう意識があるからなのです。
もちろんこれは私個人の意見ですし、これが正しいかどうかもわかりません。なので、これに対するご意見、ご判はよろこんでお受けいたします。


私自身の考えです。
文献などで報告されている遺伝情報は、それなりに信頼性があると考えています(もちろん100%とは言いませんが)。例えば、それはその遺伝子を持つ個体と持たない個体を比較したり、変異させたり欠損させる事で確認をしているからです。Whという遺伝子がある個体はインペリアルという表現型を示し、ホモ(WhWh)で致死となる事は、それなりに信頼できる情報だと思います(もともとの報告されている情報源がはっきりしないので、Whに関して私自身判断はできませんが)。
問題は、実際に飼われているハムスターが本当にその遺伝子(例えばWhを)を持っているか分からないことにあると思います。そして多くの場合、飼い主は表面的な(目で見える)部分で判断しているわけです。そういった理由でAさんが考えているインペリアルとBさんが考えてるインペリアルの間に相違も生まれてくるでしょう。
これは遺伝情報に限った事ではありませんよね。MLに限った事でもありませんが、多くの情報がある中で判断するのは自分であると考えています。
もちろんわざと間違った情報を流布する事は良しとしませんが。

ハムの話から大きくそれてしまいました・・・。

投稿日時:
投稿者:USER0367

[USER_NAME]@千葉県です。
ジャンガリアンハムスターの話について、いろいろと誤解が生まれるといけないので、私の一連の発言について補足説明させて頂きます。
以下、私の考え方として(強調して)、お読み下さい。

毛色に関する遺伝子として、黒のメラニンを作る遺伝子、黄色のメラニンを作る遺伝子、メラニンの量を決める遺伝子、色の分布を決める遺伝子・・・など大まかに考えてもいろいろあると考えています。つまり、一口にノーマルと言っても、それはいくつかの遺伝子の働きが総合的に集ったものであると考えています。

元々の報告を見つけられなかった事にも大きな問題はあるのですが、サファイアのd遺伝子は、何らかの作用によって、結果毛色を薄くするという情報しか持っておらず、その情報を持っている部分の優性対立遺伝子であるDは、他の全ての毛色を決めるだけの情報を持っていないという考えに立っています。

仮に(強調)、DDpepeという遺伝子を持っていても、同時にDやpeと異なる遺伝子の作用によってアルビノになる条件をそろえていれば、その個体は見た目アルビノになりますよね。それは、いま皆さんが呼んでいる「ノーマル」とは全く違う色の個体になり得るという意味です。DDpepeという遺伝子を持っていても、今後新たに発生するかもしれない突然変異も含めて、現在のノーマルとは違う色の個体が生まれる可能性があるという意味です。

投稿日時:
投稿者:USER0276

こんにちは、[USER0276]です。
なんだか呼ばれたような気がしたので・・・。

最近毛色のことを考え始めると止まらないです(^-^)
さしあたっては、「トリコロール(三毛)」のオスは本当にいないのか?が、気になります。
誰か心当たりのある方、情報くださーい♪

生物の授業。

哺乳類の雌はX染色体を2本。オスはX1本とY1本を持っています。
そのため、雌では雄とX染色体上の遺伝子の量を同じにするため片方の染色体が不活性化されます。どちらの染色体が不活性化されるかは発生の途中でランダムに決まります。

トリコロールのもとになる遺伝子(黄色)はX染色体にあります。
雌の持っている2本のX染色体のうち片方が黄色、片方がノーマルの因子を持っている場合、どちらが不活性化されるかによって黄色になったりノーマルになったりします。
黄色とノーマルの細胞がランダムにモザイク状に分布した結果、体の色は黄色とノーマルのまだら模様になります。
まだらのパターンはハムの個体によってさまざまになります。

白地にぶちのできる遺伝子は別にあります。(普通のぶち、霜降りぶち)上のまだらハムにぶち遺伝子が加わると、普通にハムでは1色のぶちになる部分が2色のまだらになります。
三毛猫がうまれるメカニズムもこれと同じです。

そうやってできたのが三毛ハム(トリコロール or キャリコ)というわけです。

オスの場合、X染色体を一本しか持っていないので、片方の色にしかなりません。
だから三毛ハムにオスはいないんですね。
ごくごくまれにうまれても、そのオスはXXYなので不妊なのです。
三毛猫の雄も同じです。

とゆうわけです。
わかりにくい文章ですが、ゆっくり考えてみてくださいね。

今のところ、これ以外の原因で三毛になってるハムスターは寡聞にして知りません。
花の斑入りなんかでは、染色体上を動き回ることのできる遺伝因子が花色の遺伝子を持ってて、それが動くことでまだらになる例があります。
そういう機構のまだらがあれば、オスでも三毛になるかもしれませんね。