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野生のハムスターに関する先行文献

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野生のハムスターに関する先行文献


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野生のハムスターの生態や環境全般についての知識を掘り下げることによって、ペットとしてのハムスター飼育の質の向上に活かしたいというのが、新たにトピックを立ち上げた動機です。
以前ネットや近隣の図書館数軒で調べた段階では、ハムスターの生態に特化した情報が少なかったため、今回は冬眠する哺乳類全体に対象を広げ、関連書籍を当たってみました。

まずは辞典で、冬眠の項を引くところから。

引用:

「体温は徐々に下がり、外温より0.5〜2.0℃高いだけの変温状態となる」八杉龍一・小関治男・古谷雅樹・日高敏隆 編『岩波 生物学辞典 第4版』岩波書店 1996年3月 p.997

冬眠中の哺乳類の体温は、巣穴の温度よりわずかに高い程度に保たれます。
そして、巣穴の温度が上昇すると代謝が活発になり、食料や水が乏しい中でエネルギー消費が大きくなってしまうと冬を越せなくなるため、冬期の温度変化が小さい地下に巣を作る動物が多いです。

引用:

川道武男・近藤宣昭・森田哲夫編『冬眠する哺乳類』東京大学出版会 2000年10月

こちらによれば、冬眠をする哺乳類の巣穴内部は、外気温と比べれば遥かに温度差が少ないという点で、いくつかの飼育書やネットの情報と一致しますが、某飼育書にあった「巣穴の温度は温度差が少なく通年17℃前後を保っている」という情報は、やはり当てはまりませんでした(以後冬眠に関する記述は、特に引用元を明記していない限り、この書籍からの引用になります)。
巣穴の温度に言及したいくつかの書籍の中から、アマミノクロウサギの巣穴の温度が11月半ばに最高17.5℃、最低16℃だった記録を見つけたので、どなたかが日本の南方に生息する哺乳類の巣穴の温度から類推したのか、それともハムスターの巣穴の年間平均温度か何かを計算して、発した数字が一人歩きしてしまった可能性があります(そもそも、ウサギは冬眠せずに越冬できます)。

引用:

桐野正人『シリーズ日本の野生動物5 アマミノクロウサギ』汐文社 1977年7月 p.136〜137

シリアン(ゴールデン)ハムスターの巣穴の径は体よりも少し太いだけなので、そこを通るときには柔らかな体毛を穴の表面によりそわせ、体温とそれほど変わらない微小環境をつくることで、体温調節のためのエネルギーの消費を大幅に節約しています。

引用:

縄田浩志・篠田謙一編『国立科学博物館叢書15 砂漠誌ー人間・動物・植物が水を分かち合う知恵』東海大学出版部 2014年4月 p.226

また、巣穴の寝床には様々な巣材が集められます。キマツシマリスの巣穴からは、乾燥したイネ科の草やアザミの綿毛、苔、羽毛が見つかっています。
地下巣の最低温度は普通、零下にはなりません。 例外としてはリチャードソンジリスの地下巣が−2.6℃、ホッキョクジリスの地下巣が−11.9℃という記録がありました。

シートンは1898年に、その著作の中で、シマリスの冬眠について、アルフレッド・アンソニーの記録を引用しています。

引用:

「冬眠中のタウンゼンドシマリスの体は硬直して冷たく、凍っていると思えたほどだった。」
Emest Thompson Seton『シートン動物誌⑩リスの食戦略』紀伊國屋書店 1998年10月 p.363

木製ケージで使える冬用ヒーターについて教えてくださいの最後の方で触れた、アメリカで巣穴の温度を測定した方が見たというリスは、凍ったような姿で冬眠していた個体か、あるいは冬眠に失敗して死んでしまった個体のどちらかだったのかも知れませんが、巣穴の温度が信頼できる統計と矛盾しているので、参考にはできないものでした。

また、ジリス属の冬眠研究では、冬眠を経験した個体のほうが、冬眠させずに一年中適温で飼育した個体よりも長命だったという報告もありました。
ハムスターMLでも冬眠と寿命の関係についての話題が出ていましたね。
冬眠で長生き?心拍数と寿命の関係・性成熟実際には、弱い個体は冬眠に耐えられず死んでしまい、強い個体だけが冬眠を乗り越えられる一方、冬眠させない環境では弱い個体も生き残るため、平均すると前者が後者に勝るという理由もありました。
もちろんペットですから、縁あってお迎えした子が弱い個体であっても、できるだけ心身の健康を図れるよう環境を整えていくのが飼い主の責任だと思います。

意外だったのが巣穴の湿度が高かったことで、これは体表からの水分の蒸発を節約するためのようです。

一方、飼育の適温範囲については、以前ハムスターMLでその根拠書籍として教えて頂いた『獣医実験動物学』とは異なりますが、同じ内容を確認することができました。
もしかしたら前述した書籍の改訂版なのかも知れません。

実験動物施設での最適な温度・湿度

引用:

前島一淑・笠井憲雪『最新実験動物学』朝倉書店 1998年1月

よって、夏場は温度26〜28℃、湿度60〜70%、冬場は温度18〜20℃、湿度30〜40%を限度として、できるだけ短期間で温度変化のないよう管理をしていくのが、やはり無難かなと思いました。

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さて、ジリス属に話を戻すと、その多くは気温が高く日も長く、食物も豊富にある時期から冬眠に入ります(リチャードソンジリスの成獣メスは7月に冬眠に入ります)。
キンイロジリスの実験では、温度や日照時間の季節変動が全くない条件下で2年間飼育しても、冬眠開始時期におよそ1年の周期性が見られたことから、温度や日照時間ではなく、体内時計に従って冬眠していることが分かります。

一方、ゴールデンハムスターの場合は、日照時間が短くなり、寒さが続いた時に冬眠開始の引き金が引かれ、1カ月くらい時間を掛けて換毛や貯食をし、冬眠に入ります(オス100匹による実験結果です)。
ゴールデンハムスターの冬眠中の最低体温は5℃で、そこから考えると巣穴の温度はおよそ5〜0℃ということになります。
その際、秋から冬にかけて食物や水の欠乏が起きると、冬眠開始が早まることも分かっています。
なお、多くの昆虫の下限の発育限界温度は8〜14℃で、10℃付近に集中しています。
昆虫食のブーラミス、コウモリ類、ヤマネ類と同様に、ゴールデンハムスターも、砂漠における貴重なタンパク質や水分補給源でもある昆虫が捕食できなくなる頃に冬眠に入るようです。
飼育下におけるミルワームを、冷蔵庫内ではなく、ハムスターのケージと同じ場所で管理したほうがよい理由もこれで理解できます。

フォーラムやハムスターMLのトピックでは、キンクマやゴールデンハムスターのケージに毛布等を被せ、十分な太陽光を感じられない状態で、巣箱が小さくて保温のために必要な量の巣材を入れられず、ヒーターも設置しないか保温能力が低い、といった条件が重なって、疑似冬眠を誘発したと思われる事例がありました。

ハムスターの凍死・低体温症疑似冬眠の症状と引き起こしやすい環境冷たくなって動かない。疑似冬眠?低血糖?こうした事態を防ぐためには、十分な光と温度、食料と水を用意する必要があるというのは、ハムエッグの飼い方の記事にある通りです。

それに対し、ジャンガリアンハムスターは寒さに強く、冬毛が白くなることから積雪期にも野外活動を続けると思われ、野外では冬眠ではなく日内休眠しています。
日内休眠の果たす一番の役割はエネルギー節約です。活動を完全には停止しない動物種は、日内休眠で節約したエネルギーを運動エネルギーに差し向けています。
ハムスターMLでもその話題が出ていますね。

疑似冬眠と日内休眠の違い。暖めると危険な状態日内休眠は、冬眠と睡眠の中間に位置する現象で、冬眠のように24時間を超えることはなく、十数度以下に体温が低下することも稀です。
持続的休眠の回数は通常1日に1回ですが、中途覚醒でとぎれて1日に2回となることも時折あります。
野外では日の出前後の最低気温の時間に巣穴に戻って眠り、午前から午後にかけての気温がかなり上昇した時間帯に体温を上昇させて起きると考えられます。
日内休眠を引き起こす要因としては、低温、食物の欠乏、日長の短縮が知られています。
このうち、食物欠乏あるいは低温といった環境ストレスによって生じるものがストレス誘導性日内休眠ですが、温帯から極圏に分布する日周性異温動物において、日長の短縮が引き金になって発現するものが自発日内休眠です。

ジャンガリアンハムスターは、自発日内休眠をする代表的な種で、食物の欠乏や低温にさらさなくても、短日条件下に置くだけで日内休眠を開始します。
ですのでジャンガリアンを日内休眠させないようにするためには、保温よりも十分に光が入る環境作りが重要になります。
ただ、中には短日・低温条件下でも日内休眠を起こさない個体が存在することも知られています。
食物欠乏や低温などの不利な環境条件下では、日内休眠できる個体が生き残って翌年の繁殖に参加しますが、休眠可能個体が増えすぎた場合は、捕食者により巣内で休眠個体が捕えられる率が高まり、 敏捷に逃げることができる休眠しない個体の子孫が残ります。そして、休眠する個体と休眠しない個体が均衡をとりつつ生き残っていく、といった理由のようです。

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野生のハムスターに関する先行文献


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余談として、ハムスターの生息域とシルクロードが被っているなと思い、これも調べる過程で分かったのですが、中国西北部に自生している荒漠植物にはアカザ科が最も多く、他にハマビシソウ科、ギョリュウ科、キク科(ヨモギ属、ヒメジョオンに似たもの等)、マメ科(ウマゴヤシ、アカツメクサ、カンゾウ等)、マオウ科、タデ科、イネ科等の比重が高いようです。天山山脈北方、かつて烏孫国であった地域には松類も多く、松ぼっくり等をエサにしていたかも知れません。
あるからといってハムスターが何でも食べたわけではないと思いますが、少なくとも漢代以降、砂漠南側のオアシスに成立していた敦煌、安息等の都市国家では、小麦、トウモロコシ、リンゴ、ナシ、アンズ、ブドウ(ヤマブドウ)、ウリ類(スイカ、メロン、マクワウリ)、グミ、マタタビ科植物(サルナシ?キウイフルーツの原種)、シダ植物(ワラビ、ゼンマイ)等がありました。
さらに灌漑農業が進んだ漢代以降の中国では、西域やペルシアから持ち込まれたニンジン、ホウレンソウ、キュウリ、エンドウマメ、ソラマメ、桃、ザクロ、イチジク、ナツメヤシ(デーツ)、ゴマ、アーモンド等も植えられていました。
デーツは干柿みたいで私も大好きなのですが、繊維質が豊富過ぎるのか、1日一粒でも胃腸に不具合が生じ、食べ過ぎないようセーブしています。

引用:

足田輝一『シルクロードからの博物誌』朝日新聞社 1993年4月 p.241、247〜249、254〜256

「ステップとプレイリーで採集されたもっとも一般的で、なおかつ豊富な果実は、野生のバラ科植物の果実であった。その多くは、オランダイチゴ属、ブラックベリーおよびラズベリーなどキイチゴ属、チェリーおよびプラムなどサクラ属、ローズヒップなどバラ属、フサスグリ、 グズベリーなどスグリ属の実(スグリ科)など、 現在は栽培されているものである。」
「サラダとして生で食べられる植物は、ステップの民族の食事の中で重要な役割を果たしている。これには、ギシギシ属(スイバ属、タデ科)、ミチヤナギ属(タデ科)、ダイコン属やブニアス属などのアブラナ科植物、タンポポ属、ノゲシ属、キクニガナ属などのキク科植物、ハコベ属(ナデシコ科)、エゾボウフウ属、ハナウド属、ミツバグサ属などのセリ科植物、サクラソウ属(サクラソウ科)などがある。」
「ムラサキツメクサ (レッドクロ ーバー)や、シロツメクサ (ホワイトクローバー)、マウンテンクローバー、ウマゴヤシ属、 シナガワハギ属、セインフォイン (イガマメ属) やその他多くの種類のように、多くのステップのマメ科植物が蜜の原料として高く評価されている。」

引用:

大澤雅彦監訳『世界自然環境大百科8 ステップ・プレイリー・タイガ』朝倉書店 2017年4月 p.163〜165

うちで昔飼っていたウサギは、ハコベ、タンポポ、クローバーが大好きで、先代のジャンガリアンの飼育時からもタンポポとクローバーを自家栽培しているのですが、暖かくなったら、試しにハルジョオンやヒメジョオンもあげてみようかなと思いました(タンポポは移植すると一度全ての葉を落とし、クローバーはそのまま根付きますが、いずれも移植後に育った若葉をあげています)。
また、子どもの頃、野山で摘んで食べたトキメキが忘れられなくて、うちではヤマブドウやグミ、桑(以前にはフサスグリやブラックベリー等のキイチゴ、イチゴ)も育てています。
これらをハムスターにあげるとすれば、種子ごとでよいのか、種子を取り除けば大丈夫なのか、それとも果肉も控えたほうがよいのか、まだ成分を確認しておらず、人間のジャム専用にしているのですが、うちのグミは少し渋いので、生食ではオヤツに向いていない気がします。

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野生のハムスターに関する先行文献


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後は、今回参考にした書籍の論拠となった論文に当たっていけば何か更に分かるかも知れませんが、そういった論文はほとんど英語です。
また、今回は時間があまり取れず、各大学の論文集の棚もスルーしましたし、自分の英語読解力が経年劣化で怪しさに拍車が掛かっているので、洋書の棚もスルーしました。
理系で英語に強い方々からの情報やご意見が頂ければありがたいのですが…

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野生のハムスターに関する先行文献


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ハムスターの体内時計についての補足です。
ハムスターは体内時計に促されるのではなく、日長の短縮その他の条件によって冬眠に入りますが、冬眠開始時に巣穴の入り口は捕食者の侵入を防ぐため土で塞がれるので、冬眠終了まで外から光が到達することはなく、日長の変化で春の到来を知ることができません。
そこで体内時計の指令により、冬眠中に性腺が再発達し、冬眠を抑制する性ホルモンの分泌を介して、冬眠終了時を判断するのではないかと考えられています。
ゴールデンハムスターは野生下において、しっかり時間を掛けて巣穴の冬支度を整えて冬眠するため、飼育下においても巣作りに時間が掛かり、体内時計に正確なのかなと思いますし、ジャンガリアンハムスターは冬場も地上での活動を継続させ、素早く出入り口を掘ったり埋めたりする必要があることから、飼育下でも巣作りが得意で、体内時計に従うというより、臨機応変に環境に適応しようとする傾向が強いのかなと思いました。

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Re: 野生のハムスターに関する先行文献


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前回までの書き込みで主に参考にした『冬眠する哺乳類』の概要は、ネットでも読むことができたので、リンクを添付します。

生態学と生理学からみた哺乳類の冬眠自発日内休眠(spontaneous daily torpor)についての記述はp.94-95です。

概念リズム(概年時計、概日時計)は、このトピックでは馴染みのある体内時計の語に置き換えています。
また、絶版になった飼育書『ハムスタークラブ』には、ハムスターの冬眠は疑似冬眠であると書かれていますが、近年では熊のように体温がほとんど下がらない冬ごもりも、ハムスターのように断続的な眠りも、全て冬眠の一形態と見なされるようになり、要約にあたってもそのまま冬眠の語を使っています。

引用:

長坂拓也『カラー・ガイド・ブック ハムスタークラブ』(株)誠文堂新光社 1996年1月 p.29

さて、ゴールデンハムスターとジャンガリアンハムスターについてある程度調べてみると、次に気になるのはチャイニーズハムスターの生態です。
近隣の図書館4軒を巡ったところ、ハムスターの飼育書はそれぞれ2〜4冊置いてあり、その中で1冊だけ、チャイニーズハムスターの生態や飼育方法に触れていた本がありました。

引用:

大野瑞絵『ハムスターの救急箱 100問100答』(株)誠文堂新光社 2011年10月

この著者は後に刊行する以下の著作の中で、前述の『ハムスタークラブ』を紹介していて、長期飼育用のペレットや新聞紙の使用の推奨等、比較的ハムエッグの内容に近く(サイト立ち上げ後の発行なので、ハムエッグを参考にしている可能性もあり)、良書だと思いますが、「チャイニーズは樹上性で上下運動が得意」だという情報が他から出てこないので、やはり一級資料を確認したくなります。

引用:

大野瑞絵『毎日のお世話から幸せに育てるコツまでよくわかる! ハムスター』』(株)誠文堂新光社 2017年5月 p.90

そこで先週は、動物生態学の研究室があるキャンパスの図書館(分館)に、半日こもって来ました。
期待に反して実験動物関連か動物行動学の概論ばかりだったのですが、チャイニーズハムスターの生態について、ある程度理解ができましたので、こちらについては、近いうち新たにトピックを立てたいと思います。

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Re: 野生のハムスターに関する先行文献


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訂正です。

「山登魚」さんの引用:

一級資料を確認したくなります。

一次資料、です。
当事者が直接体験したり、実験したりした内容を元に作成された記録や研究報告のことで、管理者様やトピックに投稿されたユーザー様の飼育経験に基づく記録は一次資料、それを引用してまとめた記録は二次資料です。
飼育書やネット上の情報には、二次資料が多い印象があります。

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Re: 野生のハムスターに関する先行文献


投稿日時:

情報ありがとうございます。
私ではここまで調べられないので助かります。

「山登魚」さんの引用:

飼育書やネット上の情報には、二次資料が多い印象があります。

蛇足になりますが、知り合いから聞いたエピソードです。

ハムスターの話ではないのですが、自分で特許まで持っていてる工学に詳しい知り合いが、この動物の骨格的ではあの行動はできないと疑問に思って、研究者や大学に聞きまくったらしいです。
どの人に聞いても文献に書いてあったという答えで、納得できる回答がなかったと言ってましたね。
不確かなことが前提になっている可能性もあるので、過信は危ないよって話です。
ちなみに私は、自分自身の飼い方を常に疑ってます。

フォーラムの評価機能を利用すると、必要な記事を見つけやすくなるなど、閲覧と管理に影響します。
そのことで、他の飼い主のサポートができるだけでなく、より深く話し合えるきっかけになります。
表題:

Re: 野生のハムスターに関する先行文献


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管理者様、コメントありがとうございます。

「管理者」さんの引用:

私ではここまで調べられないので助かります。

前回私が引用した書籍は古いものが多く、最新の研究では既に通説が変わっていたり、新知見があったりするかも知れません。動物学の研究に力を入れている大学に在籍されている方からの補足や反論も頂けましたら嬉しいです。

私は、近隣の図書館で目当ての書籍がない場合には、都内にある母校の図書館(開架式)に行きます。
前回、全てチェックしきれなかったので、そのうちまた行きたいと思っております。
そこにない資料は永田町の国会図書館に行けば多分ありますが、今のところ母校で事足りていて、行ったことはありません。
国会図書館は、18歳以上の方ならどなたでも入館できます(ただしほとんど書庫)。
18歳未満の方には、こちらもあります。

国立国会図書館 国際子ども図書館以前、管理者様がトピックの中で、ユーザーの方に進学を勧められていた京都大学の図書館が、関西で最も蔵書数が多い大学です。生物学関連の書籍や論文も充実していそうです。
そちらの卒業生以外で関西にお住まいの方は、国会図書館の関西館が利用できます(京都府相楽郡精華町)。
どちらもご自宅から遠く、古書でも入手できないという場合は、お近くの図書館から国会図書館の資料を閲覧する手段があります。

国立国会図書館デジタル化資料送信サービスでも、お忙しいと、中々図書館に行く時間は取れないかも知れませんね。

「管理者」さんの引用:

不確かなことが前提になっている可能性もあるので、過信は危ないよって話です。
ちなみに私は、自分自身の飼い方を常に疑ってます。

学問は疑うことから始まる、と大学で教わりました。
ハムエッグは、管理者様や先輩ユーザー様の飼育経験に基づく記録が豊富で、とても頼りにしています。
私にはハムスターの飼育経験があまりありませんが、ハムスターや飼い主の皆さまのお役に立てるように、自分にできる形でアウトプットしていきたいと思います。

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Re: 野生のハムスターに関する先行文献


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初めまして。
ジャンガリアンハムスターを飼われていたのですね。
私はシリアンハムスターを飼育しているのでジャンガリアンハムスターとは違う事が多いと思いますが、こちらに野生で暮らすシリアンハムスターの動画があります。
よろしかったらYouTubeをご覧下さい。
ドイツの小動物用品のメーカーさんのrodipet社の動画
rodipet Impressionen aus der Heimat des Goldhamsters (2007)

とても得るものが多いです。
ハムスターは他のペットのように飼い主が祖先の野生での様子を映像で見る事が出来ないために、日本では良い飼育や福祉が進まなかったのでしょうね。

北米のシリアンハムスターの愛好家はドイツの野生のシリアンハムスターの調査を知っているので、欧州から北米や今は中国などにも床材を3、40cm敷く飼育方法が広まりましたね。

YouTubeを見てもステップに属すシリアンハムスターの生息地には高い木はあまりありませんし、地上にカロリーが高い食糧が豊富なようにも見えません。
この動画からは地下ではミミズのような生き物を食べ、地上ではハムスター が食べられる花や葉を食べているように見えます。
農地の近くに生息するハムスターは西瓜や根菜類など食べてしまい畑を荒らしてしまうようですが…。

欧州のクロハラハムスターも意外と⁈花や草や虫を食べています。それから地上に巣を作る鳥の卵などです。
シリアンハムスターの生息地にハムスターが食べられる卵があるのかは分からないですが。
ハムスターは案外肉食でf^_^; 茹でた鶏肉やスクランブルエッグが好きな理由かもしれないですね。

引用:

大澤雅彦監訳『世界自然環境大百科8 ステップ・プレイリー・タイガ』朝倉書店 2017年4月 p.163〜165

うちで昔飼っていたウサギは、ハコベ、タンポポ、クローバーが大好きで、先代のジャンガリアンの飼育時からもタンポポとクローバーを自家栽培しているのですが、暖かくなったら、試しにハルジョオンやヒメジョオンもあげてみようかなと思いました(タンポポは移植すると一度全ての葉を落とし、クローバーはそのまま根付きますが、いずれも移植後に育った若葉をあげています)。
また、子どもの頃、野山で摘んで食べたトキメキが忘れられなくて、うちではヤマブドウやグミ、桑(以前にはフサスグリやブラックベリー等のキイチゴ、イチゴ)も育てています。

私も昔ウサギを飼っていました。
懐かしいです。
動物が好きで子供の頃はウサギや色々な動物文学の本を読んでいました。
お庭の木々の眺め素敵ですね。

シリアンハムスターですが、寿命が縮まったのはハムスターポリオーマウイルスの蔓延の影響と創始者効果だと思います。
昔はギネスブックのように長生きするゴールデンハムスターがいました。
今はゴールデンハムスターは3才を超える事が出来る子はまずいないのではないでしょうか。
うちは自分が可愛がって飼うためなのですが、2才半以上丈夫に生きた子達の選択繁殖で世代を重ねていて3才前後生きます。
でも4才はとても無理そうです。
また残念ながら冬眠をした経験がない個体で何百世代も繁殖されている今のペットのゴールデンハムスターにはもう冬眠の能力があるようには思えません。
狼が祖先の犬も、現代の愛玩犬のチワワをもし外で飼育したら日本の冬の寒さでも亡くなってしまいます。
愛ハムに長生きして欲しい気持ちは私も誰よりも強いのですが。
可愛い愛ハムと長く過ごせる事が何よりも幸せだからです。

また研究所で飼育されているハムスターと、ペットで流通しているハムスターは違うのでしょうか。
知人が研究者の方に研究所のシリアンハムスターはペットショップで流通している個体では考えられないような長生きをすると聞いた事があるそうです。

それから海外のブリーダーさんの低温で元気だった昔の逞しいシリアンハムスターの話もあるのですが、
それはケージの温度ではなく、
床材に潜れるようにする事によって「人間の敷布団と掛け布団」効果だそうです。
人間の就寝時も雪国でお部屋の室温はとても低くても、お布団の中は暖ったかですよね。
もし温度を測るとしたら、床材に潜っているハムスターの身体に密着して温度計を置く必要があると思います。ハムちゃんに嫌がられそうですが。

ゴールデンハムスターのハムスターポリオーマウイルスについてもよろしかったら是非検索されてみて下さい。
猫白血病ウイルスのように動物病院で簡単に検査出来るようになる事を願っています。

表題:

Re: 野生のハムスターに関する先行文献


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初めまして、はるか2023様。そして、コメント大変嬉しいです。ありがとうございます。
早速動画を拝見しました。英語のリスニング能力でさえ怪しいのに、ドイツ語とは!
大学在籍時、哲学の講義がドイツ語と日本語の併用で、疑問に思いながらも日本語だけノートに転記していたところ、試験問題が全てドイツ語で、問題文すら読めなかったという苦い思い出があります。

さて、地球上の全てのゴールデンハムスターは、イェルサレム大学のアーロニー教授が1930年にシリアのアレッポの近くで巣から取り出した1匹のメスと、その12匹の子どもたちから増えたものです。それ以来、野生のゴールデンハムスターは見つかっていないということになっています。
別の書籍にゴールデンやジャンガリアンハムスターの巣穴の長さが記載されていたのですが、ゴールデンについては飼育下の個体による再現実験であって、野生の巣穴を測ったものではないのかなと思い、こちらには記載しませんでした。
ちなみに、いきなり脱線しますが、その巣穴の長さというのが特に印象に残っていて、ハムエッグでは、ケージのレイアウトが、サイト立ち上げ当初に模索中として公開されたレイアウト(ケージ奥に巣箱やトイレを横一列に配列するもの)より、現在推奨されているレイアウトのほうが、縄張り(人間の手が届かないエリア)が大きくなっていますよね。
その、ゴールデンハムスターのケージ(60×45cm)やジャンガリアン以下のサイズのハムスターのケージ(60×30cm)の長辺+短辺の長さと、巣穴の長さがほとんど一致していたのです。
ですので、このサイズ以上のケージは、ハムスターと飼い主の双方にとって、適切ではないのかなと思っておりました。

話を戻します。
動画のナレーションの内容をしっかり聞けていないので、もし違っていたら大変失礼ではあるのですが、rodipet社の動画は、企画者や現地の協力者が野生色のハムスターを放獣して、イメージ映像として録画した可能性はありませんでしょうか。
発見後に写真を撮影するならともかく、ビデオカメラを回し続けてピンポイントで発見されるというのは、考古学上の発掘調査に掛ける期間や人員から類推しますと、非常に難しいことのように思います。
もしいずれかの大学の研究機関による調査であれば、論文や書籍として反映されていてもおかしくないですし、発掘調査よりも高確率で短期間に巣穴を発見できるのであれば、ニュースになっていてもよさそうな気がします。

お勧めの本2で、ピッコロ様から紹介頂いた書籍があります。

「ピッコロ」さんの引用:

動物園の動物の値段や、飼育係りのコメント等の記載ばかりの本がありました。
ラッコは50万だそうで、シーラカンスが物凄く高かったです。(値段は忘れてしまいましたが、億単位でした)

引用:

白輪剛史『動物の値段』(株)ロコモーションパブリッシング 2007年10月

動物商の白輪剛史氏による、海外の野生動物の捕獲・輸送・販売、飼育方法や飼育コスト、その他裏話等が種類ごとに簡潔にまとめられていて、大変ユニークな著書です。小学生の方でも読みやすいと思います。この続編に、野生のゴールデンハムスターを探しに行った話が出てきます。

引用:

白輪剛史『動物の値段と売買の謎』(株)ロコモーションパブリッシング 2010年2月 p.151〜156

「はるか2023」さんの引用:

ハムスターは案外肉食でf^_^; 茹でた鶏肉やスクランブルエッグが好きな理由かもしれないですね。

野生のリスは鳥の卵等も食べるようです。昔飼っていたリスのケージには、若気の至りで、庭で捕まえたバッタやカマキリを放り込んだことがあります。

「はるか2023」さんの引用:

お庭の木々の眺め素敵ですね。

いえいえ、今は全てベランダ栽培です。マンション暮らしになってから、草取りが随分楽になりました。ハムスターのお墓も植木鉢です。

「はるか2023」さんの引用:

うちは自分が可愛がって飼うためなのですが

ここが非常に大事なことだと思います。市販の飼育書では情報が少なく、ネットではドールハウス等の中で動くぬいぐるみのような扱いを受けた動画の再生数が上がり、それだけの情報に依拠した飼い方によって、不幸な生涯となる子も多いと思います。
悪気がなかった、刑法を知らなかったからといって、罪を犯した人が免罪とされることはありません。
同様に、悪気がなくても、結果としてハムスターを怯えさせ、苦しめて死なせる人が増えないように、このサイトがあります。
はるか2023様がお持ちの経験や情報を、これからもぜひ教えて頂きたいと思います。

「はるか2023」さんの引用:

研究所で飼育されているハムスターと、ペットで流通しているハムスターは違うのでしょうか。

別のトピックで少し触れたのですが、実験では、遺伝子が固定化された、クローンのような近交系の育成が基本となっていました。
ペットの場合は、毛色の固定化のための近交系が中心だと思いますが、研究機関では、癌腫や糖尿病等、それぞれ病気を発症しやすい遺伝子を固定化したものと、比較対象としての、全く健康な家系が育成されているようです。
ですので、光や温度等の環境やエサをしっかりと管理された健康な家系が長生きであることは容易に想像がつきます。
自分が飼っているハムスターには、健康寿命の長さを目指すだけではなく、喜びのあるエサや環境を用意したいですね。

「はるか2023」さんの引用:

ゴールデンハムスターのハムスターポリオーマウイルスについてもよろしかったら是非検索されてみて下さい。

母校の生物学研究は植物が中心でして、あまり期待はできないのですが、今度一緒に調べてみたいと思います。

表題:

Re: 野生のハムスターに関する先行文献


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山登魚様

お返事ありがとうございます。
ハムスターの事を語り合えてお陰様で良いお正月休みになりました(^-^)

日本語ではこちらがあります。

BLOMEさまのブログより
「1930年に捕獲され、ペットとして飼育されている系統以外には、1997年〜1999年に捕獲された19匹とシリアの大学で飼われていた3匹が繁殖用にドイツに送られているようです。」

実は野生のシリアンハムスターは現在も生息していて、時折捕獲されているそうです。

それ以前には

1971年にアメリカのマイケル・マーフィーがアレッポで13匹捕獲
1978年にアメリカのビル・ダンカンが5匹捕獲
1980年に2匹
など。
ハムスター 飼育・ショーのための完全マニュアル 著ジミー・マッケイより

国民性かドイツではドイツ語から英語にあまり訳さないからか日本ではあまり知られていないようです。

「はるか2023」さんの引用:

お庭の木々の眺め素敵ですね。

いえいえ、今は全てベランダ栽培です。マンション暮らしになってから、草取りが随分楽になりました。ハムスターのお墓も植木鉢です。

マンションから眺められるとはさらに素敵ですね(^-^)庭の草むしりなどは大変ですものね。お手入れに忙しくゆっくり眺める時間がなかったりしますから。
ハムスターや木々は何よりの癒しですね。

「はるか2023」さんの引用:

研究所で飼育されているハムスターと、ペットで流通しているハムスターは違うのでしょうか。

別のトピックで少し触れたのですが、実験では、遺伝子が固定化された、クローンのような近交系の育成が基本となっていました。
ペットの場合は、毛色の固定化のための近交系が中心だと思いますが、研究機関では、癌腫や糖尿病等、それぞれ病気を発症しやすい遺伝子を固定化したものと、比較対象としての、全く健康な家系が育成されているようです。
ですので、光や温度等の環境やエサをしっかりと管理された健康な家系が長生きであることは容易に想像がつきます。

そうなのですね。
現実には無理ですが、研究機関の育成された健康な家系や、野生で捕獲されてまだ世代をあまり重ねていない逞しいゴールデンハムスターを飼育してみたいですね。

表題:

Re: 野生のハムスターに関する先行文献


投稿日時:

「はるか2023」さんの引用:

北米のシリアンハムスターの愛好家はドイツの野生のシリアンハムスターの調査を知っているので、欧州から北米や今は中国などにも床材を3、40cm敷く飼育方法が広まりましたね。

YouTubeは滅多に見ないのですが、幾つかの動画が出ているようですね。欧米や中国のハムスター飼育者のうち、何割がその方法で飼育しているのか、確認できる情報がありましたら教えて頂きたいです。

「はるか2023」さんの引用:

今はゴールデンハムスターは3才を超える事が出来る子はまずいないのではないでしょうか。

寿命・年齢換算に長寿の例がありますし、3歳は超えられるのではないかと思いますが、如何でしょう。
知人が昔飼っていたゴールデンハムスターは、5年(小1〜小5まで)生きていたそうです。

「はるか2023」さんの引用:

冬眠をした経験がない個体で何百世代も繁殖されている今のペットのゴールデンハムスターにはもう冬眠の能力があるようには思えません。

冬眠実験でゴールデンハムスターが冬眠できているので、ペットのゴールデンもやり方次第ではできるかも知れないですが、試して欲しくないです。
参考までに、マウス、ラット、ハムスター、モルモットの、実験動物施設における環境要因の基準値は以下の通りです。

温度 20〜26℃
湿度 40〜60%(30%以下、70%以上になってはならない)
換気回数 10〜15回/時
気流速度 13〜18cm/秒
気圧 
・静圧差で5mmH₂O高くする (SPF バリア区域)
・静圧差で15mmH₂O高くする(アイソレーター)
塵埃 クラス10,000(動物を飼育していないバリア区域)
落下細菌
・3個以下(動物を飼育していないバリア区域)
・30個以下(動物を飼育していない通常の区域)
臭気 アンモニア濃度で20ppmを超えない
照明 150〜300lx(床上40〜85cm)
騒音 60ホンを超えない
(ガイドライン 実験動物施設の建築及び設備、昭和58年版より)

「はるか2023」さんの引用:

人間の就寝時も雪国でお部屋の室温はとても低くても、お布団の中は暖ったかですよね。

知人が東北に、身内が北海道に住んでいて、屋外は非常に寒いのですが、家に入ると二重サッシや床暖房で暖かく、こちら(関東地方)のほうが逆に寒いと言っていました。
うちはそういった設備がないので、おっしゃる通り、夜間暖房を止めた室内は寒く、お布団(とケージ・水槽)の中だけ暖かいです。

「はるか2023」さんの引用:

「1930年に捕獲され、ペットとして飼育されている系統以外には、1997年〜1999年に捕獲された19匹とシリアの大学で飼われていた3匹が繁殖用にドイツに送られているようです。」

実は野生のシリアンハムスターは現在も生息していて、時折捕獲されているそうです。

それ以前には

1971年にアメリカのマイケル・マーフィーがアレッポで13匹捕獲
1978年にアメリカのビル・ダンカンが5匹捕獲
1980年に2匹
など。
ハムスター 飼育・ショーのための完全マニュアル 著ジミー・マッケイより

和訳して頂き、ありがとうございます!
先ほどお返事した後、私もネットで、後年、野生のゴールデンハムスター19匹を捕獲したという情報を見ました。自分でも今後、納得するまでしっかり調べていきたいと思います。

表題:

情報提供に感謝しつつ


投稿日時:

長年にわたる紛争で、地雷も多く埋められ、今なお人的被害も多発している地域で、野生のゴールデンハムスターがまだ本当に生き延びているなら、何より嬉しいニュースです。
とはいえ、情報源がYouTubeとブログに挙げられた記録だけですと、やはり確認したくなります。
私の指導教授の師匠がオーストリアの方で、論文は全てドイツ語だったのですが、主要なものは英訳が入手できたので、何とか消化することができました。探せば、和訳は無理でも英訳くらいは見つかるかも知れません。
考古学でも「神の手事件」で日本の歴史が二転三転していますから、ここは慎重に見極めさせてください。

表題:

Re: 情報提供に感謝しつつ


投稿日時:

「山登魚」さんの引用:

長年にわたる紛争で、地雷も多く埋められ、今なお人的被害も多発している地域で、野生のゴールデンハムスターがまだ本当に生き延びているなら、何より嬉しいニュースです。
とはいえ、情報源がYouTubeとブログに挙げられた記録だけですと、やはり確認したくなります。
私の指導教授の師匠がオーストリアの方で、論文は全てドイツ語だったのですが、主要なものは英訳が入手できたので、何とか消化することができました。探せば、和訳は無理でも英訳くらいは見つかるかも知れません。
考古学でも「神の手事件」で日本の歴史が二転三転していますから、ここは慎重に見極めさせてください。

こんにちは。
ドイツ語が厄介ですねf^_^;
今は通訳アプリもありますけれど。

ドイツのHalle大学のロルフ・ガッターマン博士も調査されていますよ。
論文は検索されてみて下さい。
そして科学的根拠に基いたゴールデルハムスター の習性を研究、発表されています。
ゴールデンハムスターに限ってはですが単独生活の動物であり、子育てもペアでは行わない、また他のハムスターに会った時な大変なストレスを感じる、よって同じケージで複数飼育して良いペットではないと言う事です。
野生の生態や習性を人間が繁殖を重ねても全く変えられるものではないので、
飼育においては種の生態や習性を尊重する事が動物愛護であると私は思います。

Der Goldhamster : Mesocricetus auratus / Rolf Gattermann, Peter Fritzsche, Karsten Neumann

表題:

Re: 野生のハムスターに関する先行文献


投稿日時:

山登魚様

「はるか2023」さんの引用:

北米のシリアンハムスターの愛好家はドイツの野生のシリアンハムスターの調査を知っているので、欧州から北米や今は中国などにも床材を3、40cm敷く飼育方法が広まりましたね。

YouTubeは滅多に見ないのですが、幾つかの動画が出ているようですね。欧米や中国のハムスター飼育者のうち、何割がその方法で飼育しているのか、確認できる情報がありましたら教えて頂きたいです。

海外のハムスター愛好家の方々の飼育の日々の様子はInstagramや facebookに投稿されています。

YouTubeでは
german
natural cage
gold hamster
などで検索されてみて下さい(^-^)
ドイツで飼育されているハムスターを映像で見る事が出来ます。
英語字幕があり読みやすいのは
Victoria Raechel さんです。

「はるか2023」さんの引用:

今はゴールデンハムスターは3才を超える事が出来る子はまずいないのではないでしょうか。

寿命・年齢換算に長寿の例がありますし、3歳は超えられるのではないかと思いますが、如何でしょう。
知人が昔飼っていたゴールデンハムスターは、5年(小1〜小5まで)生きていたそうです。

引用された私の投稿をご覧下さい。
こちらの管理人様が1番お詳しいと思うのですが、私も昔はゴールデンハムスターの寿命は3才以上だと思っていました。
昔なので充分な証拠の写真などはないですが、私も昔は3才や4才などギネスの記録ような子が確かにいたのを知っていますよ(^-^)
私が書きましたのは「今現在」です。
例えば今飼育環境がとても良い飼い主さん10人ががそれぞれにゴールデンハムスターを1匹飼育したとして、10匹のうち1匹も3才を超える事が出来ないのが現状です。
ハムスターポリオーマウイルスの影響が強いのでしょう。
ジャンガリアンハムスターは今もたまに4才など特にご長寿なハムちゃんがいますね。

表題:

Re: 野生のハムスターに関する先行文献


投稿日時:

はるか2023"様、色々情報源を教えて頂きありがとうございます!

「はるか2023」さんの引用:

海外のハムスター愛好家の方々の飼育の日々の様子はInstagramや facebookに投稿されています。

Instagramは比較的よく利用していて、たまに関連動画が出てきますが、フィルターバブルを警戒していて、敢えて見ないようにしていました。
欧米や中国の飼育方法の具体例としては参考になりそうですね。飼育方法の中心となっているかどうかは、今後調べて行くうちに明らかにして行けたらと思っています。

「はるか2023」さんの引用:

私が書きましたのは「今現在」です。
例えば今飼育環境がとても良い飼い主さん10人ががそれぞれにゴールデンハムスターを1匹飼育したとして、10匹のうち1匹も3才を超える事が出来ないのが現状です。

私の知人で、5年生きたゴールデンハムスターの飼い主というのは、具体的には、近くに住む現在中2の子です。ハムスターが亡くなったのは3年前のことですが、私が直接見た訳ではありません。

志賀島で金印を発見したのは地元の農民でしたし、さかなクンもクニマスを発見した時点では民間愛好家でしたから、野生のゴールデンハムスターを誰が捕獲してもおかしいことはないのですが、紀元前から現在に至るまでの紛争地域で、絶滅危惧種に指定されながら、生息数や実態等の調査が進まなかっただけに、受け売りで推定生息数の数値を挙げることも躊躇われる気持ちです。

表題:

Re: 野生のハムスターに関する先行文献


投稿日時:

山登魚様

調べる事はやり甲斐がありますね。
知りたい根拠や文献等に出会えるといいですね(^-^)
Wikipedia
Survival in the wild
をご覧になられてみて下さい。

私の知人で、5年生きたゴールデンハムスターの飼い主というのは、具体的には、近くに住む現在中2の子です。ハムスターが亡くなったのは3年前のことですが、私が直接見た訳ではありません。

ゴールデンハムスターの寿命につきましては私の書きました事の言わんとする事がどうかこれで伝わりますように。
うちにも3才以上の子はいますし、山登魚様の見た事がない5才の子については私は分かりませんが、うちだけではなく最近写真等充分な証拠もある3才以上の子達を知っていますよ(^-^)
そうではなくて、
昔と比べてゴールデンハムスターは3才を超える子が大変少なくなったという現状で、それはハムスターポリオーマウイルスの影響を受けているのでしょう、という事です。

それでは好きな事や興味のある事をじっくり調べるお時間はとても大切だと思いますので、私はひとまずこれで失礼致しますね(^-^)

表題:

Re: 情報提供に感謝しつつ


投稿日時:

「はるか2023」さんの引用:

通訳アプリもありますけれど。

ドイツのHalle大学のロルフ・ガッターマン博士も調査されていますよ。
論文は検索されてみて下さい。
そして科学的根拠に基いたゴールデルハムスターの習性を研究、発表されています。

年末にPCが逝ってしまい、スマホでアクセスしていたのでうまく翻訳できなかったのですが、本日新機を購入し、無事翻訳できるようになりました。ネット上の論文ですと、翻訳も一瞬ですね。
とりあえずロルフ・ガッターマン氏の著作についての概略だけ目を通しました。詳細は、今後じっくり読み込んでみたいと思います。
また、ご紹介頂いたYouTubeの動画も拝見しました。天然素材を使ったジオラマみたいで素敵ですね。
でも私には掃除が大変そうで、清潔を維持することが難しそうです。
面倒になると長続きしないので、うちではケージも水槽も、手入れのしやすさを第一にしたセッティングにしています。

「はるか2023」さんの引用:

昔と比べてゴールデンハムスターは3才を超える子が大変少なくなったという現状で、それはハムスターポリオーマウイルスの影響を受けているのでしょう、という事です。

はい、ゴールデンハムスターの寿命や体格が変化してきているというお話は、ハムエッグの記事も2巡目をほぼ読み終えたところですから、だいぶ記憶に定着してきていると思います。
そもそも、前述の『実験動物学』で挙げられた平均寿命は、クロハラハムスターが7〜9年で、それ以外のハムスターは2〜3年と記載されています。

ポリオーマウイルスについては、とりあえず札幌医大の山本寛文氏の論文(1967)だけ、ざっと目を通しました。これによると、ハムスターはポリオーマウイルスに対する感受性が高い(高確率で感染しやすい)ということは分かりました。
また、他の幾つかの情報をネットで見た限り、宿主としては哺乳類(マウス)や鳥類の名は挙がっていましたが、ハムスターは今のところ見つけることができませんでした。

「はるか2023」さんの引用:

好きな事や興味のある事をじっくり調べるお時間はとても大切だと思いますので、私はひとまずこれで失礼致しますね(^-^)

こればかりやっていると、益々社会復帰が遅れてしまいますので、時間配分を考えて、効率的に進めていきたいと思います。
はるか2023様からお言葉と情報を頂いて、フォーラムらしくなり、とても嬉しかったです。ありがとうございました!

表題:

Re: 情報提供に感謝しつつ


投稿日時:

情報源について、少し補足させて頂きます。
まず一般論として、SNSでは閲覧数を上げるため、個性的であったり、時に盛れる画像や動画が上げられたりする傾向にあります。
ハムスター飼育に関していえば、飼育書に書かれているような、一般的に確立されたセッティングや飼育方法であれば、敢えて画像や動画を上げても注目は見込めず、閲覧数の高いものほど個性的かつ魅力的であるものであって、その内容が正しいものであるかどうかはまた別の話であると、私は考えています。

次に、Wikipediaは情報量が多いのですが、誰でも書き込め、参考文献には信頼性の低いものもあり、全ての内容が正しいとは限りません。
私は、以前教育業界に奉職しており、学生にレポートを課すと、Wikipediaを丸写しするケースが後を絶たず、Wikipediaの引用は禁止、参考文献は最低5冊以上使うよう指導していました。当然、レポートの課題となる内容は、こちらでも事前にWikipediaをチェックしています。
私の指導教授は、関連書籍を全て頭に入れていて、引用を多用したり、引用した内容をあたかも自分の意見であるかのように書いたりすると、付箋を貼られ、そこに出典と該当頁まで記載されて、再提出となったものです。

ネット情報の優る点は、情報が新しく、入手するのが手軽だという点です。
私は知りたい情報の導入として、十分にネットを活用できているとはいえないので、頂ける情報は非常にありがたく、一方で、書籍でその信憑性の裏付けを取る、というやり方は、今後も進めていきたいと思っています。

表題:

Re: 情報提供に感謝しつつ


投稿日時:

今日は、ナレーションを自動翻訳した状態で、改めてrodipet社の動画を視聴しました。
まず、環境省や林野庁が公開している野生動物の調査手法では、聞き取り調査、アンケート調査、痕跡調査等を経てエリアを絞り込んだ上で、自動撮影することになっていますが、こちらの動画では事前の聞き取り調査のみで、痕跡調査の結果は明らかにされていませんでした。
ネズミの姿も撮影されている通り、生息域が被る他の齧歯類もいて、スイカの食痕や足跡、糞等の痕跡をしっかり調べて、ゴールデンハムスターの歯型や足型、糞と比較したのか、仮に調べたとして、それは本当にゴールデンハムスターのものだったのかという点が明らかにされていません。
ハムスターは、他の動物が掘った巣穴が空いていれば、そこに住み着くこともあるようなので、巣穴があってもゴールデンハムスターのものか判別は難しいと思います。
また、ハムスターが殺鼠剤の犠牲になっているなら、死骸は見つかっても良さそうなのですが、それに関する報告もありませんでした。

野生のハムスター探しは動画の残り2分前で登場します。
そこで、現地の農家100人に捜索を依頼し、ハムスターを確認したとの知らせを受けて、現地に向かっています。農家の方はボランティアで探してくれたのでしょうか。そこに報酬(または成功報酬)はなかったのでしょうか。

仮に無償で協力してもらえたのだとしても、発見したとか、ハムスターの遺伝子を調査し、野生であることを証明したといった説明はありませんでした。

そして何より、この動画のタイトルが「ゴールデンハムスターの故郷からの印象」で、今日の時点での動画再生数も1,580回ということで、あまり注目されていないことから、やはりこれはイメージ動画ではないかと思いました。

ただ、現地の雰囲気を知るのに良かったということと、動画の残り2分辺りで「2002年以来、シリアの野生ハムスターはほとんど存在していない」というナレーションがあり、1990年代に野生のゴールデンハムスターが捕獲されていることを示唆していた点に興味が惹かれました。
本筋と関係ありませんが、聞き取り調査でアラビア語と共にヒンディー語も出てきたことも興味深かったです。

表題:

Re: 野生のハムスターに関する先行文献


投稿日時:

こちらも一点訂正です。

「山登魚」さんの引用:

地球上の全てのゴールデンハムスターは、イェルサレム大学のアーロニー教授が1930年にシリアのアレッポの近くで巣から取り出した1匹のメスと、その12匹の子どもたちから増えたものです。

地球上の全てのペットのゴールデンハムスターは、ですよね。ついでに直すと、正確にはその中で生き残った2匹のメスと1匹のオスから増えたもの、です。
引用した著書の字句を訂正せずにそのまま使ってしまいました。
なお、引用した著書は以下の通りです。

引用:

ウルリッヒ・クレバー『自然誌選書 動物のことば入門』株式会社どうぶつ社 1985年9月 p.90〜92

表題:

Re: 野生のハムスターに関する先行文献


投稿日時:

こういった討論ができるのが、ハムスターの楽しい所でもあるので、他人の意見や論文を参考にしつつ、自分なりの答えを探せるともっと飼育が楽しくなりますよ。

「山登魚」さんの引用:

国立国会図書館 国際子ども図書館以前、管理者様がトピックの中で、ユーザーの方に進学を勧められていた京都大学の図書館が、関西で最も蔵書数が多い大学です。生物学関連の書籍や論文も充実していそうです。

20年以上サイトをやってるので、1人くらい京大に進学した人はいそうですけどね。
獣医師になった人もいるだろうし、誰か協力してくれないかなぁ~~。

「はるか2023」さんの引用:

地上にカロリーが高い食糧が豊富なようにも見えません。

スズメなどは人間がエサにしない、雑草の種子とか食べているそうで、野生のハムスターも人間ほどではない物の、意外とカロリーの高い物を食べているのかもしれないですね。

「はるか2023」さんの引用:

ハムスターは案外肉食でf^_^; 茹でた鶏肉やスクランブルエッグが好きな理由かもしれないですね。

昔は卵の白身とか鳥のささ身が飼育書でも薦められていました。意外と食べないので、ハムエッグではミルワームを薦めてます。ハムエッグなのに、ハムとエッグは消化しづらいのでなかなか食べないんですよ。
カナヘビ(トカゲ)を食べてしまった話もあるし、野生だと鳥の死骸も食べるらしいので、思ったより肉食ですね。

「はるか2023」さんの引用:

また研究所で飼育されているハムスターと、ペットで流通しているハムスターは違うのでしょうか。

野生のゴールデンハムスターは、ペットのゴールデンハムスターよりかなり大きいですし、実験施設のハムスターは実験用に血統管理されていますし、ペットのハムスターは毛色優先のブリードが行われているため、それぞれ血統が分かれてしまい、別の生き物だと考えた方が良いと思いますよ。
知り合いが、無菌ゴキブリを飼うのに、いろいろ手続きが必要だとか言ってたので、実験動物用のハムスターも簡単には飼えないのではないでしょうかね。

「山登魚」さんの引用:

現在推奨されているレイアウトのほうが、縄張り(人間の手が届かないエリア)が大きくなっていますよね。

ペットとして私が飼育しているハムスターの行動を観察してるうちに、結果的にそうなりました。

「山登魚」さんの引用:

rodipet社の動画は、企画者や現地の協力者が野生色のハムスターを放獣して、イメージ映像として録画した可能性はありませんでしょうか。

最後まで見ましたが、映っているのはペットのゴールデンハムスターですね。

「山登魚」さんの引用:

実験では、遺伝子が固定化された、クローンのような近交系の育成が基本となっていました。

「クローン」という言葉が心に刺さります。カラーブリードもそんな感じですよね。
換毛で色が変わるウインターホワイトが嫌われたように、ペットも商品である以上、品質が一定でないと理解しない消費者がいるんですよね。

「はるか2023」さんの引用:

こちらの管理人様が1番お詳しいと思うのですが、私も昔はゴールデンハムスターの寿命は3才以上だと思っていました。

その通りですね。

「はるか2023」さんの引用:

例えば今飼育環境がとても良い飼い主さん10人ががそれぞれにゴールデンハムスターを1匹飼育したとして、10匹のうち1匹も3才を超える事が出来ないのが現状です。

ゴールデンハムスターは、繁殖でもしないかぎり単独飼育が基本で、5匹分のデータだと最低でも10年以上前の話になってしまうので、寿命の話になると昔の話になっちゃいますよね。

「山登魚」さんの引用:

欧米や中国の飼育方法の具体例としては参考になりそうですね。

はるか2023さんお薦めのユーチューバーの動画も何本か見ましたが、文化の違いを感じただけで、私とは考えが合わないですね。
アジアの方から、たまにメールで問い合わせがあるのですが、毎回レベルが低いからハムエッグに問い合わせしたと言われます。
大雑把で偏見も混じってますが、欧米の方は昆虫や鳥などの小動物を飼う文化がなくて、ペットも家族で人間と同じように扱う。アジアの方は昆虫や鳥などの小動物を食べる文化があると考えながら、情報を得るようにしています。

「山登魚」さんの引用:

まず一般論として、SNSでは閲覧数を上げるため、個性的であったり、時に盛れる画像や動画が上げられたりする傾向にあります。

ハムエッグのアクセスが減っている理由にもなってますね。
空き箱や新聞紙を使って、実験動物用のペレットやミルワームを食べさせている私の飼い方は、貧相に見えているのかもしれません。何より業者にとって金にならないでしょうし。

「山登魚」さんの引用:

私の指導教授は、関連書籍を全て頭に入れていて

私は記憶力が怪しいので、データベースやメモに頼ってますが、いつでもどこでも書き込んだり検索できるわけではないので、とっさに正しい記憶が出てこないことがあります。

「山登魚」さんの引用:

ネット情報の優る点は、情報が新しく、入手するのが手軽だという点です。

新しいのが良いのかといったこともありますよね。
たとえば、今回の野生の生態の話になると、古い情報が欲しいわけですし、前提が間違っていたりもしますし、進化となると100年ですら誤差ですしね。

「山登魚」さんの引用:

ネズミの姿も撮影されている通り、生息域が被る他の齧歯類もいて

私が気になったことは、他のげっ歯類が生息できる、エサの多い地域に住んでいることですね。
ほお袋を進化させたほど、食べるものがない土地に生息していたので、人に見つからず、歴史の浅いペットな訳ですし、攻撃力も低いので後から外来種のげっ歯類が来ても絶滅しそうですからね。

「山登魚」さんの引用:

ゴールデンハムスターの歯型

ネズミがケーブルを齧ったことが火事の原因とか聞きますが、出火元のケーブルは熱で焼けたり変形しているのに、本当に分かるのかとか思いますよ。

「山登魚」さんの引用:

ハムスターは、他の動物が掘った巣穴が空いていれば、そこに住み着くこともあるようなので

飼い主が置いた巣箱に住むのも、その習性ですね。
そう考えると、ペットになる動物はその習性があるわけですし、他の動物や個体の臭いが巣穴に付いていても、あまり気にならないのかもしれませんね。

フォーラムの評価機能を利用すると、必要な記事を見つけやすくなるなど、閲覧と管理に影響します。
そのことで、他の飼い主のサポートができるだけでなく、より深く話し合えるきっかけになります。
表題:

Re: 野生のハムスターに関する先行文献


投稿日時:

「管理者」さんの引用:

こういった討論ができるのが、ハムスターの楽しい所でもあるので、他人の意見や論文を参考にしつつ、自分なりの答えを探せるともっと飼育が楽しくなりますよ。

同感です。調べ尽くされた動物より、未知の部分があるほうが、情報交換しながら謎解きできる楽しみがあります。
今は、ドイツやアメリカのハムスター学から何か得られる可能性を思うとワクワクしています。

「管理者」さんの引用:

ハムエッグなのに、ハムとエッグは消化しづらいのでなかなか食べないんですよ。
カナヘビ(トカゲ)を食べてしまった話もあるし、野生だと鳥の死骸も食べるらしいので、思ったより肉食ですね。

思わず1人でフフッと笑ってしまいました。
野生のリスは樹上の鳥の巣に入って卵やヒナを食べることもあるようですが、ハムスターは地面にあるものを食べるしかなければ、そうなりますね。
カナヘビは体色が綺麗で顔も可愛いので、見つけると嬉しくなります。あの敏捷なトカゲを捕食できるんですね。

「管理者」さんの引用:

実験施設のハムスターは実験用に血統管理されていますし、

ゴールデンハムスターは、国際的には、近
交系、非近交系、ミュータント系など約100系統が登録されていますが、日本で使用される近交系はAPG、APA、ACN、CN、CBN、その他6系統あり、毛色に関する標識遺伝子および主要組織適合抗原遺伝子のH座位ハプロタイプが明確にされている、とのことです。

引用:

猪貴義『動物実験法概論』朝倉書店 1992年1月

「管理者」さんの引用:

知り合いが、無菌ゴキブリを飼うのに、いろいろ手続きが必要だとか言ってたので、実験動物用のハムスターも簡単には飼えないのではないでしょうかね。

デュビアですね。たまに行く大型ペットショップの生き餌コーナーは、レンタルビデオ店の18禁エリアのように、奥まった所にあります。
馴染みのある姿と違っていても、若干緊張します。

「管理者」さんの引用:

「クローン」という言葉が心に刺さります。カラーブリードもそんな感じですよね。
換毛で色が変わるウインターホワイトが嫌われたように、ペットも商品である以上、品質が一定でないと理解しない消費者がいるんですよね。

クローンという語は、実験動物関連の書籍に使われていたものです。
ジャンガリアンのウィンターホワイトに、いつか出会ってみたいです。

「管理者」さんの引用:

アジアの方は昆虫や鳥などの小動物を食べる文化があると考えながら、情報を得るようにしています。

別トピックでチャイニーズハムスターを調べていた時に、かなり受け入れ辛い中国料理を見つけました。
基本的には、それぞれの地域で採取できる栄養源としての食文化は尊重されるものだと思っていますが、美食の追求に、節度はあってほしいと思いました。

「管理者」さんの引用:

空き箱や新聞紙を使って、実験動物用のペレットやミルワームを食べさせている私の飼い方は、貧相に見えているのかもしれません。何より業者にとって金にならないでしょうし。

前述の大野瑞絵氏による飼育書も、飼育用品の例としてティッシュの空き箱を使った巣箱や新聞紙の巣材を、エサの例として実験動物用のペレットやミルワームを挙げていたのですが、1冊目ではイラスト中心で比較的自由に書けていたのに、2冊目になるとメーカーの飼育用品の写真が入り、内容にも所々スポンサーの意向が反映されているように感じました。

「管理者」さんの引用:

私が気になったことは、他のげっ歯類が生息できる、エサの多い地域に住んでいることですね。
ほお袋を進化させたほど、食べるものがない土地に生息していたので、人に見つからず、歴史の浅いペットな訳ですし、攻撃力も低いので後から外来種のげっ歯類が来ても絶滅しそうですからね。

ハムスターが他の動物の作った巣穴を利用することがある、と書いてあったのは、ハムスターの巣穴の長さに言及していた論で、次回図書館に行った際に控えを取って来る予定ですが、他の動物の巣穴を利用する例は、他の齧歯類にもありました。
つまり、ジリスやハムスターが作った巣穴にネズミが住む可能性もあり、穴が小さければ自分にちょうど良いサイズに広げられても、穴が大きければそのまま使うことを考えると、そこから動物が掘り出されない限り、巣穴の直径が何cmであっても、ハムスターの巣穴であることの証明にはならないと思います。
ネズミのほうが、生命力や攻撃力が高そうですね。

「管理者」さんの引用:

ネズミがケーブルを齧ったことが火事の原因とか聞きますが、出火元のケーブルは熱で焼けたり変形しているのに、本当に分かるのかとか思いますよ。

動物は悪者にされても、反論できないですしね。

表題:

今日はネット情報から


投稿日時:

今回のトピックの主旨は、野生のハムスターの生態を、どのようにして飼育方法に生かすか、でしたね。このうち、ゴールデンハムスターの生態について確実に情報を持っていると思われるのが、野生種を入手したアーロニ(アハロニ、Aharoni)氏やその前後に発見したと思われる方々で、まずはそれらの方々が残した記録を下調べする所から作業を再開してみたいと思います。

ユダヤ百科事典(ENCYCLOPEDIA.com)によれば、アハロニ氏が1930年にシリアに遠征し、巣穴から取り出したのは妊娠中のメスのゴールデンハムスターでした。
1つの巣穴で母子が一緒に暮らす期間は短いのに、よく一度にそんなに連れ出せたなと思っていましたが、それなら納得が行きます(妊娠中のハムスターには大変なストレスだったと思いますが)。
この後生まれ、繁殖に用いられた仔ハムの数について、本や論文によって12匹、8匹、3匹とまちまちなのですが、これは生まれた仔ハムのうち大学に送られたのが8匹で、途中で脱走したり亡くなったりして、最終的に繁殖に用いられたのが3匹だったので、そのどの時点の数を挙げているかの違いかと思います。

ともかく、エルサレムのヘブライ大学で維持された3匹のゴールデンハムスターの子孫が世界各国に送られ、それぞれコロニーが設立されたということです。
アハロニ氏は動物学博物館の管理人で、先駆的なフィールドワークを行うと共に、ヘブライ大学での教育や教科書『Toratha-Hai』(1930年)を通じて、パレスチナの生物学に影響を与えたそうです。
この『Toratha-Hai』の内容は、恐らく動物学総論かと思うのですが、残念ながらネットでは確認することができませんでした。

次に、Wikipediaのゴールデンハムスターの項の参考文献として最初に挙げられているレッドリストを確認すると、ゴールデンハムスターと、それよりやや大柄で、生態がよく似たブラントハムスターの項が出てきました。Wikipediaの前半の生態部分は、ブラントハムスターの説明も併せて引用されていました。
紛らわしいので、ゴールデンハムスターの項だけ翻訳したものを(日本語として不自然な部分はこちらで若干訂正して)、以下に紹介します。

ゴールデンハムスター(学名)メソクリセタス・アウラトゥス

根拠
この種は生息範囲が狭く、トルコとシリアの国境付近の4,743km²と推定されています。
個体数の密度は低いと考えられています。トルコでは、この種は非常に稀で、3つの生息域のみが知られています。
人間の居住地と農業の拡大による脅威(生息地の喪失、劣化、種の直接的な中毒を含む)により、個体数は減少し、その範囲は縮小しています。
分布がどれだけ断片化されているかどうかは不明ですが、場所が10ヶ所未満である可能性があります。
現在、絶滅危惧種B1ab(iii)に指定されています。成熟した個体の推定生息数は2,500未満ですが、これを確認するにはより多くのデータが必要です(N.Yigit pers.comm.2007)。

地理的範囲情報
ゴールデンハムスターの主な分布地域は、海抜280〜380mのシリアの肥沃で農業が密集したアレッポ高原で、約10,000〜15,000km²の面積があります。
トルコとシリアの国境に分布地域を形成している可能性がありますが、シリアとトルコの間の軍事保護国境地帯への立ち入りが制限されているため、これを確認するデータは簡単に取得できません(Gattermann et al.2001)。

根拠生息数情報
ゴールデンハムスターは、グレイハムスターよりもはるかに珍しいと報告されています(Qumsiyeh 1996)。
シリアの主要な分布地域への2回の短い遠征では、限られた数の個体しか見つかりませんでした(Gattermann et al.2001)。
分布は恐らくバラバラで、地元の農家による調査と観察によれば、豊富に生息する可能性がありますが、確認するにはデータが不十分です (Gattermann et al.2001)。

生息地と生態学の情報
この種は主に、小麦、大麦、ひよこ豆、レンズ豆、野菜などの一年生作物が栽培されている耕作地で見られます(Demirsoy et al.2006)。
草原の個体群の記録は、恐らくトルコのブラントハムスター(Mesocricetus brandti)との混同から生じています(Gattermann et al.2001)。
巣穴は、最大で9mの長さに達します(Qumsiyeh 1996)。
以前の研究とは対照的に、2008年の研究では、この種は野生では主に昼行性であり、特に朝と夕方に活動し、メスがほとんどの時間を採餌に費やすことが示唆されています(Gattermann、et al.)。
農家からの聞き取り調査によると、冬眠が11月から2月の間に起こる可能性があることを示しています(Gattermann et al.2001)。
生殖活動は恐らく2月に始まり、生後2〜3週間の幼体を持つメスが3月下旬に記録されています(Gattermann et al.2001)。

脅威情報
人間の居住地の増加によって引き起こされる生息地の喪失は、シリアのゴールデンハムスターにとっての主な脅威です。ハムスターの個体数に対する天敵の影響は恐らく無視できます。
ゴールデンハムスターは最も重要な農業害獣の1つと考えられており、ハムスターが巣穴の入り口から現れる2月になると、農家によって閉じ込められ、政府から提供された大量の殺鼠剤が使用されます。
5月と6月にはほとんどの畑が収穫され、燃やされ、耕されます。残りの植物も羊が食べるため、ハムスターが冬の貯蔵のために十分な食物を見つけることが益々困難になっています(Gattermann et al.2001)。
シリア内戦により、生息地の破壊、地域の採掘、その範囲全体での武器の使用などの脅威が存在する可能性があります(M.Rusin pers comm.2020)。
気候変動により、湿潤だった農地が、近年深刻な干ばつに見舞われており、種にとって脅威となる可能性があります(M.Rusin pers comm.2020)。
その状況に関するフィールド調査は、長い間行われていませんでした(M.Rusin pers comm.2020)。

はるか2023様に教えて頂いたロルフ・ガッターマン氏の名が出てきましたね!

ロルフ・ガッターマン(Rolf Gattermann)氏はドイツの動物学者で、ユーラシアハムスター種の研究もしていた方でした。
Wikipediaで紹介されている著書は、動物学事典と、在籍していたマーティン・ルター大学ハレ・ヴィッテンベルクにおける動物学研究の歴史といった総論的なもので、ハムスターに特化した論文は、ネットでは見つけることができませんでした。図書館で論文を見つけられたら、読んでみたいと思います。

レッドリストの次にWikipediaで参考文献として挙げられた遠藤秀紀氏の論稿は、ネットでは論稿の内容もその他の遠藤秀紀氏の論文も確認できなかったのですが、ハムスターに特化した研究というより、動物学全般を対象としているようです。こちらも図書館にあれば確認してみたいと思います。

引用:

小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』講談社 2000年 p.172

それから、1970〜1990年代に野生種を捕獲したとの情報が載っているとして、ご紹介頂いた著書は現在注文中でして、内容及び執筆の根拠となった参考文献が確認できましたら、改めてご報告します。この著者は獣医師の方のようですね。

引用:

ジミー・マッケイ『ハムスター 飼育・ショーのための完全マニュアル』ファームプレス 2001年1月

表題:

Re: 今日はネット情報から


投稿日時:

訂正と補足です。

「山登魚」さんの引用:

根拠生息数情報

生息数情報、ですね。BBCodeをコピペした後、削除し忘れてしまいました。

「山登魚」さんの引用:

この種は野生では主に昼行性であり、特に朝と夕方に活動し、

自分で読み返してみて、あれ?と思いました。これは翻訳上の問題だと思うのですが、文面から考えて、昼行性というより、薄明薄暮性ではないかと思います。
野生のウサギが薄明薄暮性で、天敵に見つかりにくくするため、薄暗い明け方と夕方に活動し、昼と夜に眠るという生活パターンになっています。ついでにGattermann氏の根拠論文の発表年が脱落していましたが、他と同様、2001年です。

表題:

これもネット情報ですが


投稿日時:

ウサギをはじめとして、これまで夜行性だと考えられていた多くの捕食されやすい動物は、実際には薄明薄暮性だったようです。
その行動パターンは捕食者と暑さに対する適応によるもので、野生下における明け方と夕方は、夜行性の天敵には明るく、昼行性の天敵には暗くて狩りには向かないため、捕食される危険性が最も少なく、熱によるストレスを避けつつ、自然光を利用できる時間帯だそうです。
同じウサギでも夜行性の種類もあって、それは夜間の捕食者のほうがより少ない地域であることが考えられます。
ペットとしてのウサギは、アナウサギが家畜化されてから2000年程の歴史があり、被食者としての警戒心が薄れて季節に対する適応のほうがより強く表れ、夏場は気温が最も下がる早朝まで活動する夜行薄明性、冬場は寒過ぎる夜間を避けつつ自然光が利用できる昼行薄暮性になるようです。

ゴールデンハムスターも薄明薄暮性だとすれば、家畜化されて100年に満たず、野生下の性質がまだ多く残っていると考えると、毎日のお世話の時間は夜遅くよりは夕方に近い時間帯のほうが生態に合っているでしょうし、同じ部屋で一緒に暮らす動物も、深夜活発になるジャンガリアン等のハムスター(野生下の夜間は過酷過ぎて、よほど捕食者が少ないのでしょうか)よりも、ウサギや昼行性の動物(人間も含む)のほうが夜中静かに眠れて、ゴールデンの子にとって、より健康を保ちやすい環境かも知れませんね。
ペットのゴールデンハムスターで、夜中静かにしている子はいるのでしょうか。そういった子をご存知の方がおられましたら、是非教えて頂きたいです。

表題:

長くなったのでそろそろ分離したほうが良いかも


投稿日時:

環境省HPによれば、レッドリストとは絶滅のおそれのある野生生物の種のリストです。国際的には国際自然保護連合 (IUCN)が作成しており、国内では、環境省のほか、地方公共団体やNGOなどが作成しています。
ですので、レッドリストに引用された論文は、ある程度信頼できる内容であると考えられます。
一方、獣医師の方によって書かれた動物学についての著書は、どの程度信頼性が担保されているのでしょうか。

引用:

向後亜希『かけがえのない家族を守る 動物病院との最高の付き合い方』ダイヤモンド社 2001年3月 p.35〜37

こちらは大学在籍当時の動物との関わりや勤務医時代の出来事、開業までの多くの困難を伴った道のりを多く綴った、自伝的要素の強い著書です。
これによると、医師になるためには大学の医学部で6年間の教育を受け、医師国家試験に合格し、さらに2年以上、研修医として様々な診療科の経験を積まなければならないのに対し、獣医師になるためには獣医学科を設置する6年制の大学を卒業し、獣医師国家試験に合格するという要件だけが必要なのであって、大学を卒業してすぐの新人の獣医師の場合、実際に病気の動物を自分の力で診断、治療、手術などはしたことがないというのが一般的であるとのことです。
また、大学の授業は解剖学や生理学、衛生学、微生物学、生化学、薬理学、毒性学など幅広く浅い内容で、免許があれば法律上全ての動物を診ることは可能ですが、牛、馬、鳥、犬など、動物種が違えば身体の作りも違うのにも関わらず、動物種ごとに深く学ぶことは不可能であるため、実際には大学を卒業し、就職先で病気の動物たちと向き合い、少しずつ学びながら診察できるようになっていきます。

引用:

今林龍三『動物医療42年 最前線で治療を続ける 町の獣医師の治し方』現代書林 2018年12月 p.65〜66

こちらは遠方からの患畜も多い病院のベテラン獣医師の方が、これから獣医師を目指す方や、これから臨床経験を積んでいく若い獣医師の方に向けて、薬や治療法等、具体的に述べた内容が中心になっています。
これによると、獣医師は「動物のお医者さん」であり、獣医学部ではそのための勉強をしていると多くの人は考えていますが、実際には臨床の場でどう考えるか、どう対応するかを学ぶのは1年ほどです。
獣医師になるためには、まず動物の傷や病気の知識を得るために、英語、数学、生物学などの教養課程を経て、微生物学、薬学、公衆衛生学など、数多くの専門科目を大学6年間で学びます。
大学のカリキュラムでは、低学年の基礎科学から、高学年での臨床学まで、系統立てて学ぶため、どうしてもまず先に原因があって、それから病気などの症状があるという思考に陥りがちです。
しかし、実際の臨床の現場では、症状だけを手がかりにして原因にたどり着かなければならないため、ペットを診察・治療する獣医師は、学校で学ぶ以外にも 人一倍の勉強が必要なのだということです。
以上を踏まえ、獣医師の方が著したり監修したりした飼育書は、動物学の分野に関していえば、私たち素人と同じように、個人の努力で学んでいるもので、動物学の研究者によるものと同視できないことが分かります。