爬虫類サーモ・空中サーモスタット
サーモスタットは設定した温度になると、自動的にヒーターの電源をオンオフして、一定の温度を保つための装置です。
ヒーターの熱で冬に熱中症になる事故もあるため、小動物用のヒーターは出力が低く設定され、ハムスターに必要な適温まで上がらない商品も多いです。
サーモスタットを利用すると温度が上がりすぎることはないため、ワット数の高いヒーターと一緒に利用します。
必要なのは空気の温度を測る「空中サーモスタット」で、間違って水槽用を買わないようにしましょう。
冬だけでなく、病気になると保温が大切になるため、ベテラン飼い主なら必須です。
ほ乳類は、摂取したほとんどのカロリーを体温の維持に使うため、適切な保温をすると、劇的に回復することがあります。風呂に入って温まったり、眠ってカロリー消費を抑えると楽になるというのもそんな理由です。
その反対に、必要以上に代謝を抑えられないので、温まりすぎると、簡単に弱ったり死んだりします。毎年夏になると、子供やお年寄りが亡くなるニュースがあるのもそんな理由です。
テーブルタップを利用して、パネルヒーターとひよこ電球を併用することもできます。
また、温度管理のうまいロボロフスキーのケージにセンサーとヒーターを付けて、巣作りが下手なゴールデンやチャイニーズのケージに、同タイプのヒーターだけを付けるといったこともできます。
ケージへの設定方法は、ヒーターの設置・保温に詳しく書いてあります。
ジェックス タイマーサーモ
ランプや液晶画面が確認できるように、ラックにぶら下げましょう。
ヒーターのスイッチの切り替えだけでなく、照明器具を連動させたりタイマーが付いているなど高機能なサーモスタットです。
少し高価ですが、迷ったらコレを選びましょう。
タイマーが付いているため、夜は昼より温度を下げたり、タイマー用コンセントに出力の低いムーンライトなどの電球を付けて、夜でもハムスターに負担をかけず観察することもできます。
かっこいいだけでなく、病気で観察が必要な時は便利です。
警告ランプが付いているので、ヒーターのパワー不足で設定温度より低かったり、ヒーターが壊れたときも分かるようになっています。
バックアップ機能が付いているので、停電しても設定がリセットされることもありません。
元々、爬虫類・両生類用の飼育用品なので、防滴設計になっています。
液晶には温度だけでなく、センサーの破損なども表示されます。
説明書が分かりやすいので、設定に苦労することはないと思います。
吸盤の穴にセンサーをはめ込む形状で、センサーの直径が8.2mmと細いため、ケーブルの取り回しはしやすいです。
センサーが巣箱の刺さっていると気になるようで、おとなしいハムスターでも引っ張ったり囓ったりすることがあります。
特にセンサーのケーブルは囓られやすいため、テープで巻いたりして囓り防止策は必要です。
使用できる照明:300Wまで。使用できるヒーター・ランプ:300Wまで。制御温度範囲:15〜40℃。本体:約幅78×奥行き30×高さ153mm。電源コード:約1.3m。センサーコード:約1.5m。サーモ機能コンセントコード:約0.2m。タイマー機能コンセント:約0.2m。
マルカン CASA デジタルサーモ 300
通電すると常時温度がデジタル表示されます。
センサーとケーブルに囓り防止対策がしてある、小動物用の空中サーモスタットです。
機能が少ないため、ボタンが1つしか無く操作が簡単です。
長押しで温度設定モード、ボタンを押して温度設定し、5秒経過すると通常のモードに戻り、現在の温度を表示します。
電源プラグを挿しなおしても、温度設定モードになります。
0度以下になったりセンサーが断線したとき「EL」、45度以上になったりセンサーがショートすると「EH」と表示されます。
しかし警告ランプがないため、設定通りの温度になっているは、デジタル表示されている温度を確認する必要があります。
天候やヒーターの故障で急激な温度差が起こったときに、気づけないかもしれないので、ヒーターONの時に点灯するパイロットランプと温度をしっかり確認しましょう。
パッケージに書いて無くて不安だったのですが、メモリー機能は付いていました。温度を設定した後に1日以上コンセントを抜いて放置し自分で試しました。
メモリー機能とは、電源を切った後も設定した温度を覚えている機能で、メモリー機能が無いと停電したときに設定温度が初期化されてしまい、熱射病や低体温症になってしまうため絶対に必要な機能です。
上:ジェックス タイマーサーモが径8mm、長さ49mm。下:マルカン デジタルサーモ 300が径13mm、長さ76mmです。
センサーの囓り防止用にチタンのカバーが付いているため、センサーが大きく重いため巣箱に取り付けにくいです。
センサーケーブルに30cmの囓り防止の保護スプリングが付いていますが、柔らかいため少し取り回しがしづらい程度です。
センサーもケーブルも重いため外れないように、取り付け方法には注意しましょう。
元々インコなどの小鳥用に設計されているため、金網に取り付けやすいよう、本体、センサーとも金具が付いています。キスゴムも付いていますが、ハムスターの飼育には役に立たないどころか危ないため外して使用しましょう。
センサーにカバーが付いているせいか、精度が悪いという話を聞いたので、温度計と併用して巣箱の温度を測ってみましたが、差が1℃以下だったため取り付け方法を間違えなければ問題ないと思います。
気になるのなら、高価な爬虫類用のサーモスタットをお薦めします。
使用できるヒーター・ランプ:310Wまで。制御温度範囲:15〜40℃。本体:幅6.5cm×奥行き3.2cm×高さ12cm。電源コード:約1.5m。
ジェックス イージーグローサーモ
ダイヤル式のサーモスタットで、設定が簡単で値段が安いです。
設定温度になるとヒーターのスイッチが切れるだけで、温度の上がりすぎは防げますが、寒くてヒーターの熱量が足りないときや、保温球が壊れていても気づかないことがあります。
サーモスタットは簡単に壊れないですが、保温球は突然壊れることがあり、気づかないと危険です。
パネルヒーターと消費電力の低い保温球を併用する、消費電力の低い保温球を2つ使う、高出力の保温球を使う、セラミックヒーターは使わないなど、熱量が足りないときと壊れたときの準備をしましょう。
ガラス面に取り付けるために、センサーに吸盤を取り付けられますが、取り付けための突起が付いているため取り回しがいまいち。
巣箱に差し込む場合は、突起を切ってしまっても良いと思います。
使用できるヒーター・ランプ:300Wまで。制御温度範囲:18〜40℃。本体:幅5.0cm×奥行き3.6cm×高さ11.4cm。電源コード:約0.9m。センサーコード:約1.2m。サーモ機能コンセントコード:約0.2m。
マルカン ミニマルサーモ
このサーモスタットもダイヤル式の簡易サーモなので、ジェックス イージーグローサーモと同じく、熱量が足りないときと、保温球が壊れたときに対応できません。
ヒーターのコードの一部に、囓り防止用にスプリング状のカバーがあります。
巣箱近くにセンサーがあると、おりこうなハムスターでも気になるようで、ケーブルを囓られやすいため助かります。
スプリングが邪魔で取り回しが悪くなることもあるため、邪魔ならずらしたり、自分で囓り防止策をしましょう。
金網にセンサーを取り付ける金具や吸盤が付いています。
鳥や小動物用で、防滴設計ではないので水や水蒸気に注意しましょう。
使用できるヒーター・ランプ:310Wまで。制御温度範囲:15〜40℃。本体:幅4.8cm×奥行き3.2cm×高さ11.8cm。電源コード:約1.5m。センサーコード:約1m。サーモ機能コンセントコード:約0.2m。