もうオヤジとは言わせない!コレさえ読めばハムスターの達人に!

ハムスターの飼育用品(ブラシ ピルクラッシャー)

ブラシ

ハムスターは自分で体を清潔にしながら、自分の臭いを体に付ける生き物なので、ブラッシングしてしまうと、せっかく付けた臭いが取れてしまいます。そのことで、精神的なストレスになり、イライラして引っ掻いて毛が抜けてしまったり、病気のきっかけを作ってしまうので、ブラシやブラッシングは基本的に必要ありません。

小さな生き物の臭いが、人間のような大型動物に分かる臭いだと、天敵などに発見されやすくなってしまうので、人間が嗅いでも分からない程度の臭いしかなく、常に体を清潔な状態を保とうとします。そのため、ハムスターが自分に付ける臭い(におい)は、臭く(くさく)はありません。しっかり飼えていると、ハムスターからは床材に使っているウッドチップの香りが、ほのかにする程度です。
しかし、臭いと思う場合は、ハムスターが自分でオシッコの臭いを付けていたり、病気の場合があります。
オシッコで臭いを付けてしまう行動は、飼育環境や飼い主の接し方が悪いのが原因で、自分以外の臭いを遮断しようと自分のオシッコの臭いを付けて、臭いのバリアに閉じこもろうとしている行動です。そのため、ブラッシングなどで臭いを取ってしまうと、付けても付けても臭いを消されてしまうために、より多くの臭いを付けてしまい、悪循環になります。
そうなってしまうと、病気になりやすいだけでなく、臭いを取ることでストレスを通り越しショック状態になってしまい、呼吸困難を起こして亡くなることもあります。ハムスターを洗うことでも、同じことが起こります。砂浴びや毛づくろいを頻繁に見たり、トイレを覚えないようなら、その初期状態だと考えて気をつけましょう。

長毛種でうまく換毛(夏毛、冬毛の抜け替わり)ができなかったり、病気になり自分で毛づくろいできないなどの理由で、ブラッシングが必要になることがあります。
ハムスターは本来すべてが短毛種で、毛には適度に油分があり、何かにこすれたり、普段の毛繕いで、簡単に汚れが取れるようになっています。しかし長毛種は、本当なら生まれてくるはずのない個体を、人間がエゴで無理に固定化しようとした個体なので、短毛種のように自分で体の掃除ができなかったり、換毛できないために体調を崩しやすかったり、糞が体にこびり付いたりするなど、かわいそうなハムスターです。なので、できるだけ長毛種は飼わないようにしましょう。また長毛種は、ブラッシングするより、毛を切った方が効果的な場合が多いです。

病気のときは、汚れたり毛並みが悪くても、ブラッシングして良いのかどうかの判断は難しいです。病気になると臆病になるので、自分で臭いを多く付けることがあり、人間にさわられたり、臭いが取れることを極端に嫌がることがあります。そのため、ブラッシングしてしまったために、苦痛を与えてしまったり、病気が酷くなることもあります。また、ハムスターが毛づくろいできないときは、かなり弱っているときなので、気をつけてください。
病気のときは、できるだけブラッシングをしないように、毛の汚れの取れやすい床材や、床材を多く敷くなどして、自然に汚れが取れるように工夫しましょう。ペーパーチップはハムスターが加工しにくいので汚れが取れにくく、深刻な病気のときはウッドチップがお薦めです。しかし、しっかり飼えていると、人間に触れることをあまり気にしなくなるので、普段からハムスターに信用されるような飼い方が必要です。

私個人的には、ハムスターにダニが付いてしまったときに、ブラシが役に立ったことがあります。特殊な条件が重なってしまったために、そうなったのですが、普通はハムスターにダニが付くことはなく、ペット用のブラシでなくても、歯ブラシで十分役に立ちます。歯ブラシはコンビニでも買えるので、常に揃えておく必要はないと思います。
ドライシャンプーの付いたペット用のブラシがありますが、ハムスターに別の臭いを付けてしまうことは、ハムスターにとってストレスになってしまいます。臭いの他に細菌の問題もあるので、歯ブラシを使う場合は、使い古しの歯ブラシや、掃除に使ったことのある歯ブラシなど、汚れた物は使わないようにしましょう。
ちなみにハムスターは、穴の中に住む動物なので、毛が前から後ろ向きに生え、毛が何かに引っかからないようになっています。そのため、ブラッシングをするときは、必ず前から後ろ向きにする必要があります。

ピルクラッシャー

ピルクラッシャーとは、錠剤を砕く道具です。
人間用の薬で、ハムスターに使える物がいくつかあるので、いつか使うこともあるだろうと持っていますが、薬を与えることには使ったことがありません。それは、知っていても個人の判断では危なくて与えられないことや、動物病院に行けば必要な薬を、与えやすい状態にしてくれるからです。ハムエッグの管理者ですら、そういった用途には使わないということをよく理解し、ハムスターの寿命を自分の手で縮めるようなことはしないようにしましょう。

しかし、病中にペレット団子などの介護食を作るのには、役に立ちます。ハムスターは一度に食べる量が少なく、小さな物が多いので、大量に作ると、風味が落ちたり、栄養価が変わってしまうため、ミルサーでは潰せないような小さな物や少ない物を、砕いたり、割ったりするときに、ピルクラッシャーを使います。
潰すだけならプライヤーでも代用できますが、掴みづらいだけでなく、潰した物が落ちたり飛んだりして、用意した量と実際に与える量に差が出てしまうと、病気のときには問題になってしまいます。
特にハムスターの食べ物は、乾燥し潰すと粉になりやすい物が多いので、少量を手軽に砕けるピルクラッシャーは、意外と役に立ちます。