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ハムスターの毛色の遺伝とメンデルの法則(3/13)

投稿日時:
投稿者:USER0446

[USER_NAME]@The Proper Care of Hamsters by Mays

しかしながら,ハムスターの遺伝子は遺伝物質(DNA)の突然変異(mutation)によって変わってしまうことがある.
この本では,突然変異の原因と過程についてはくわしく書かない.

親とかなり異なった変異が突然出現して遺伝することを突然変異といいます.
突然変異の原因はわからないことが多いのですが,自然界でも飼育されていても,ある一定の頻度で起こります.
放射性物質や化学物質で汚染された場合には高い頻度で起こります.

遺伝子型(設計図)が変わってしまうと,ハムスターの表現型(姿かたち)にもはっきり目で見てわかるような変化が現れる.(例 毛色)また,別のものは歯の数の変化のようにわかりにくいかもしれない.
しかし,このような変化はハムスターと生息環境の相互作用とそこでの生存能力に影響をあたえるだろう.
たとえば,ハムスターの毛色が白になる突然変異は雪の積もる気候では明らかに有利であるが,森林では肉食獣の目に付きやすいので不利である.

慣例によって,突然変異ごとに標準記号がつけられていて,どんな突然変異の意味なのかが記号で伝えられる.

突然変異した個体は,野生では自然淘汰を受けますが,飼育下では人為的に増やされます.
野生のゴールデンハムスターの標準色(ノーマルカラー)はゴールデンですが,短い赤褐色(金色)の毛皮が住んでいたシリアの大地に
もっとも適していたのでしょうね.
自然界にいろいろな色やブチや長毛のハムが住んでいるのではなくて,飼っているうちに生まれてきた毛変わりハムが増やされていったのです.

いくつかの形質は優性遺伝(dominant)をする.
つまり,片親だけからこの遺伝子を受け継いでも,その形質は目に見える形で子供に現れる.
このような遺伝子は大文字で表される.(例 Lg)
別の形質は劣性遺伝(recessive)すなわち隠れた形で遺伝する.
片親だけからこの遺伝子を受け継いでも,形質は現れない.
このような遺伝子は小文字で表される.(例 e)

両親から一つづつ優性と劣性の遺伝子を受け継ぐと,
対立遺伝子は異なる組成のヘテロ接合体(heterozygotes)になっている.

もし,劣性遺伝子を両親双方から受け継いだなら,その形質は子供に現れる.
優性遺伝子が両親から遺伝したら,2つの優性遺伝子の効果は一つの遺伝子の働きとは全く違ってくるときがある.
このように,二つの優性または劣性遺伝子を受け継ぐと,対立遺伝子は同じ組成のホモ接合体(homozygotes)になっている.

各形質を支配している遺伝子は,それぞれ染色体上の特定の位置にあります.
(ヒトとかマウスでは,かなりくわしい地図がつくられているそうです)

対立遺伝子は相同染色体上で同じ座をしめる遺伝子です.
野生型と突然変異型,優性と劣性はそれぞれ対立遺伝子であり,対応した形質があります.
対立遺伝子の組み合わせである遺伝子型(ヘテロ,優性ホモ,劣性ホモ)により,表現型が決まりハムスターに形質が現れます.

野生型(wild type)のハムスターがいて,突然変異型のハムスターが産まれてきて,その突然変異した遺伝子が優性か劣性かということを,まず最初に考える必要があります.
野生型とは自然界でもっとも普通に見られる遺伝子あるいは形質のことです.

ゴールデンハムスター,キャンベル,ウインターホワイト,ロボハムなどハムスター(生物)の野生型遺伝子はすべて+の記号で表されます.
野生型遺伝子の多くは突然変異型遺伝子に対して優性です.  

この章の続きには,突然変異の表と繁殖計画について書かれています.
ML のリンク集にある[USER_NAME]さんのページの表を使うつもりです.